携帯電話の市場規模、1兆円を突破

2008年07月19日 12:00

モバイルイメージ総務省は7月18日、2007年のモバイルコンテンツ関連の「公式サイト」における市場動向に関する調査結果を発表した。それによると、ゲームや着メロなどのモバイルコンテンツ市場と、物販や証券取引などのモバイルコマース市場を合わせた市場規模は前年比23%増加の1兆1464億円となり、はじめて1兆円の大台を突破した。特にコマース市場の増加がいちじるしい(【発表リリース】)。

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今調査は総務省の委託を受けて、モバイルコンテンツ環境活性化のために関連企業が参加して設立された任意団体の【モバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)】が実施したもの。各種データは発表資料や事業者のデータとアンケート調査から得たデータや、その伸び率を用いて推計している。また、携帯電話市場には今回発表された「コンテンツ」「コマース」以外に、広告・プロモーション分野も存在するが、今調査においては対象外。さらに「勝手サイト」(各携帯電話会社が公式に展開する「公式サイト」以外のサイト)も対象外のため、実際の市場規模はこれ以上のものであると推定される。ちなみに「公式サイト」数は2007年12月時点で1万6042サイト・事業者数は4298社。

モバイルビジネス市場の変移
モバイルビジネス市場の変移

モバイルコンテンツ市場・モバイルコマース市場を合わせた「モバイルビジネス市場」は毎年大きな伸びを見せ、2007年においてはコンテンツ市場は4233億円(前年比+16%)、コマース市場は7231億円(+29%)と、特にコマース市場の伸びが大きい。これは携帯電話そのものが普及しているだけでなく、生活のツールとして使われている状況を反映したものといえる。

今データは冒頭でも触れたように、あくまでも「公式サイト」に限定したデータ。たとえば日本国内では最大級のモバイルコミュニティサービスである、【ディー・エヌ・エー(2432)】が展開している携帯電話向け総合ポータルサイト【モバゲータウン】は、公式サイトではなく「勝手サイト」であり、今回データには反映されていない。そのことを考えると、実際のモバイルビジネス市場は今データの数割増し、あるいは2倍前後はあるものと思われる。

携帯電話そのものの販売数の伸びは鈍化し、ある程度の数が普及しきった現状においては、「普通の人は携帯電話を保有し、利用している」という前提のもとで新しいサービスが提供されていく。第3世代携帯電話やパケット定額制の普及が後押しする形で、今後ますます色々なサービスが提供され、市場規模は拡大していくことだろう。

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