ガソリン、パン、チーズ・バター、インスタントラーメン……最近値段が高くなったと感じる商品ランキング

2008年06月20日 06:30

物価高イメージ検索エンジンgooにおいて実施されていた【最近値段が高くなったと感じる商品ランキング】の結果発表が行われ、第一位には「ガソリン」がついた。その他にも「パン」「チーズ・バター」「インスタントラーメン」など値上げが報道されている商品が相次いで上位にランクインしており、コメント投稿欄にも消費者の悲痛の叫びが読み取れる。

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今調査は5月21日から23日、gooリサーチのモニターに対してアンケートを行い、その結果を集計したもの。有効回答数は1072、男女比は1対1。年齢階層比は30歳代がもっとも多く31.81%、ついで40歳代の27.52%、20歳代の12.87%。

トップについたのは「ガソリン」。石油・原油価格の高騰が原因だが、自動車の利用者なら必要不可欠な燃料なだけに、マイカー族はもちろん、仕事で車を使っている人すべてにとって「値が上がっている」ことを実感させる商品であることは間違いない。また、移動機関に必要不可欠なことから、それを利用する商品(物流や公共機関)などにも間接的に反映されるため、大きな影響を及ぼしうる。

第二位の「パン」第四位の「インスタントラーメン」、そして当然ながら第五位の「小麦」は主原料である「小麦」の値上げが主な要因。こちらは世界的な需要の高まりに加え、バイオエタノールの需要が増えたことで、小麦の生産をとうもろこしに切り替える農家が増える傾向にあること、さらにはそれらの状況に乗じて投機的な資金が大規模に流入し価格が本来の需給関係をはるかに上回る額でつりあがっていることなど、複数の要素が原因となっている。

さらに「小麦」をはじめとする穀物価格の値上がりは、第三位の「チーズ・バター」を作り出すために必要な家畜の飼料価格の値上がりにもつながり、原油高とあわせて生産コストが上昇。加えて需要増加傾向もあわせての価格上昇となる。

このランキングに対する評価イメージ上位陣にある商品たちを見ればお分かりのように、「原油」「食品(穀物)」自身、そしてそれらから派生して連鎖的に値上がりしている商品が上位を占めている。これらの商品は「実際に」値が跳ね上がっているし、ダイレクトに消費者の負担として重くのしかかっており、印象も強いのだろう。「このランキングに対する評価」でも、gooの他のランキングとは様相が異なり、「そうそう」が圧倒的な割合を示していることからも、多くの人がランキングの内容に納得すると共に、負担を感じていることがうかがえる。

「原油」「食品(穀物)」の値上がりは日本に限ったことではなく、【石油と食料品急騰で懸念されるアメリカのインフレ加速・金利引き上げの噂も】【ユーロ圏のインフレ率は前年同月比+3.7%で過去最高・冷暖房燃料は+47.5%】にもあるように、世界共通の問題として認識されつつある。単なる需給関係による価格の上昇だけでなく、むしろ投機筋の先物市場に対する資金流入を要因とする向きが強く、これが過去に類をみないほどのハイスピードで、加速度的な値上げの原因となっている。

今後もしばらくは、「原油」「食品(穀物)」を中心に、消費者のお財布を直撃する商品の値上がりが続くことだろう。消費者にとってはますます賢い選択が求められるに違いない。


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(最終更新:2013/08/05)

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