一年中 となりは何を する人ぞ?!

2008年06月12日 12:00

隣が気になるイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは6月9日、近所づきあいや近隣とのトラブルに関する調査結果を発表した。それによると隣の住民との近所づきあいがある人は全体で4割足らずに過ぎず、逆に隣にどんな人が住んでいるのかすら知らない人が2割に達していることが明らかになった。一方、過半数の人が隣人とのトラブル・トラブルへの巻き込まれに不安を感じており、近所づきあいの少なさが不安感を増長させているようである(【発表リリース】)。

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今調査は5月27日から29日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの会員に対して行われたもので有効回答数は474人。男女比は54.9対45.1。年齢構成比は20代11.6%、30代49.4%、40代27.8%、その他11.2%。

「近所づきあい」という言葉が明確化されていないので、世間一般にいうところでイメージされる「近所づきあい」(あるいは回答者それぞれが頭に思い浮かぶもの)について該当するか否かということになるが、調査母体全体の中では「隣人との近所づきあいがある」としたのは38.0%と4割足らずだった。

近所づきあいはあるか(住居別)
近所づきあいはあるか(住居別)

住居別の調査で興味深いのは、「賃貸よりも持ち家」「集合住宅よりも一戸建て」の方が、近所づきあいの割合が大きいこと。例えば同じ戸建でも賃貸の場合は37.5%しか近所づきあいをしていないが、持ち家の場合は63.2%に達している。近所づきあいがもっとも薄いのは賃貸マンションで、10人に1人の割合でしかない。

これは主に次のような理由によるものと思われる。すなわち、

マンションのドアイメージ・賃貸ならば自分も隣人もいつ引っ越す、引越しができるか分からないので、近所づきあいをする必要もないと考えている。一方持ち家は基本的にその場所に永住するので、近所との関係をよくしておく必要がある。
・戸建より集合住宅の方が近所づきあいが希薄なのは、相手と顔を合わせるタイミングが玄関周辺、良くてベランダ越しでしかないため。階段や通路、出入り口で顔をあわせても、相手を知らなければその人が隣人であるかどうかは分からない。
 逆に戸建の場合は庭越しなど日常生活でひんぱんに顔を合わせる可能性がある。
・アパートよりマンションが隣人との付き合い度が薄いのは、マンションの高層化や1つの建物に対する部屋割りの密集化で、顔をあわせても隣の人かどうかの確認が取れにくいため。


などが考えられる。特にマンションの場合は持ち家でも賃貸の一戸建てより近所づきあいが希薄なのも上記の理由で説明ができる。

ちなみに男女別・年齢層別の近所づきあいの割合もデータとして出ているが、高年齢の方がやや近所づきあいをしている割合が高い程度で、大きな違いは見られない。定年退職後の50代・60代以降のデータも欲しいところだが、今調査では対象外なので仕方が無い。

近所づきあいはあるか(年齢・男女別)
近所づきあいはあるか(年齢・男女別)

近所づきあいが元々苦手な人、あるいはプライバシーが守られることを好む人、他人の干渉を嫌う人などの場合、むしろ近所づきあいは無い方が良いと考えているだろう。特にマンションならば賃貸でも持ち家でも、他の形態に比べて(室内環境を快適なものに維持しつつ)パライバシーの保護に優れた環境を作りやすいというメリットがある。一般論だが防犯面でも戸建よりはマンションの方が対処しやすい。

近所づきあいイメージ一方、同調査では「隣人のトラブルや、トラブルに巻き込まれること」に対して、「大いに不安」「不安」をあわせ7割以上の人が不安を感じている。この割合は男女年齢層を問わず高く、住居種類別のばらつきもない(賃貸一戸建てが低めの数字が出ているが、回答数が16でしかなく「ぶれ」の可能性がある)。隣人がどのような人か分からなければ、「もしかしたら……」と考えるのは当然のこと。人は情報が少なければ少ないほど、色々想像してしまい、不信・不安を抱くものである。

自分に万一のことがあった場合、最初に手助けしてくれるかもしれないのはお隣さんである可能性が高い(当方も入院時に色々助けてもらった経験がある)。隣人の生活リズムが自分と違っていたり、隣人側が近所づきあいを好まないのなら仕方が無い。しかし何かあってからでは遅いのも事実。「向こう三件両隣」ではないが、隣が無理ならその隣の人くらいには、何か機会があれば顔合わせくらいのことはしておこう。

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