7年間で半減・コンビニ弁当利用率、低下中

2008年06月24日 06:30

コンビニ弁当イメージインターネット調査会社のマイボイスコムが6月23日までに発表した調査結果によると、コンビニエンスストア内で提供され、購入できるお弁当(コンビニ弁当)の利用率は「週一以上」の人が17.7%に達することが明らかになった。また同社では同様の調査を今回も含めて4回行っているが、年を経るごとにコンビニ弁当の利用率が低下していることが判明している。人々の「コンビニ弁当」への意識が変わっていることを表しているのだろうか(【発表リリース】)。

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今調査は6月1日から5日までの間にインターネット経由で行われたもの。有効回答数は1万4071人、男女比は46対54、年齢階層は30代がもっとも多く39%、ついで40代29%、50代の16%など。

コンビニ弁当の利用頻度について尋ねた調査(今件も含めて全4回分)結果は次の通り。

コンビニ弁当の利用頻度
コンビニ弁当の利用頻度

今回の調査に限れば、1週間に1度以上の利用者は17.7%、月に1度以上まで含めれば62.6%に達している。ただし「月に2~3回」「月に1回」ともなれば、半ばイベント的に食している程度だから、日常生活にコンビニ弁当が組み込まれているとは考えない方が良いだろう。また「利用しない」層も4割近くいる。

それより気になるのが、時の経過と共に利用率が明らかに減っていること。「週一以上」の「日常生活上コンビニ弁当が定ポジションにある」人をグラフの上で赤線で囲ったが、明らかに減少の一途をたどっているのが分かる。各調査ごとの時間経過が数年単位とやや大きめなのも貴重なデータとして注目すべき。

コンビニ弁当は
この7年間で
利用度合いが
半減している

2001年7月においては、「週に1回以上コンビニ弁当を利用する」人は30.1%に登っていた。これが2008年6月の時点では17.7%とほぼ半減。また、「利用しない」人もこの7年間で約倍増していることから、「コンビニ弁当の利用度合いは7年間で半減した」と見てよいだろう。「利用しない」人の部分だけを見れば「利用度合いは」がそのまま「利用者数は」にも置き換えられる。


コンビニ弁当は食生活の上では非常に便利な商品に他ならない。味も種類もバラエティに富んでおり、何よりすぐに食べられるのが良い。しかし同時に、値段や安全面、含有成分などの点で、色々な「話」がちまたに満ち溢れており、自分自身の実体験として感じる人も少なくない。もちろんコンビニ側でもそれらの問題点を排除すべく、さまざまな工夫をこらしているが、全面的な解決にはいたっていないのが現状。

【各種産業月次分析】ではコンビニ業界の月次レポートも分析しているが、分析をはじめてからはずっとコンビニ業界における日配食品、とりわけお弁当の不調が報告されている。コンビニ弁当はコンビニにおいて集客アイテムであると同時に、顧客単価を確保する大切な商品でもあり、事は重大。今回の調査だけですべてを語るわけにはいかないが、コンビニ業界側は「年単位の視点で見ても、コンビニ弁当が敬遠される傾向にある」ことを認識する必要があろう。

また、この調査で「コンビニ弁当を利用しない」層に、「なぜコンビニ弁当を利用しないのか」をたずねていないのか、つくづく残念でならない。

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