「100円セール実施中!」イギリス大手スーパーで大バーゲンセールス開始

2008年06月30日 08:00

スーパーでの買い物イメージ【Mail Online】が伝えるところによると、主要食品の高騰を頭痛のタネとしている顧客に向けて、イギリスの大手スーパーでウォールマーケットの子会社である【Asda】では、大規模な食料品の値下げを実施した。食品の多くを50ペンス(50p、0.5ポンド。日本円で約100円に相当)に引き下げ、週末にまとめて買い物をする家族が利用できるよう、そのタイミングにあわせて「大バーゲンセール」を実施しているとのこと。

スポンサードリンク

Asdaで行われている大バーゲンセールのようす。……にしてはお客の入りは「大」には見えないような(Mail Onlineより)。
Asdaで行われている大バーゲンセールのようす。……にしてはお客の入りは「大」には見えないような(Mail Onlineより)。

スーパーでの買い物イメージAsdaがこのような週末の大バーゲンセールを行ったのは、「Asdaが消費者にとってもっとも価値ある・安売りを行うスーパーなこと」を印象付けるため。元々Asdaは「イギリスでもっとも価格が安いスーパー」として知られているだけに、昨今の物価上昇で「実はAsdaも高いじゃないか」と思われるのは戦略上大きな損失となる。そこで今回のセールとなった。

当然のことながらAsdaのライバルスーパーであるTescoやSainsburyもこのバーゲンに反応する形で、大特価バーゲンを実施。例えばTescoは40商品以上において、Asda以上の値引率でお客にアピールをかけた。一方Sainsburyは、夏物商品を中心に安売り攻勢を実施したとのこと。

各スーパーはこれまで「原価が上がったから販売価格も上げざるを得ない」とばかりに値上げを行っていたが、今回のAsdaをはじめとする各店舗の値下げは、セールスプロモーションにおける戦術転換を示していると元記事では分析している。なぜなら値上げをしたことで、お客の多くがスーパーよりも安く商品が手に入るディスカウントストアに流れてしまい、中長期的な損失がぼう大なものになるリスクを抱え込んでしまいかねないからとのこと。

イギリスでは6月の食品の物価指数が前年同月比で19.8%のプラスに達しており、食生活に深刻な影響を与えている。消費者が食品選びに慎重になり、価格に敏感な姿勢を見せるのも至極当然といえる。このような状況が大手スーパーを「大バーゲンセール」に走らせた要因といえよう。

安売り価格の一例。「£」はポンドで現行レートでは約210円。「p」は「ペニー(ペンス)」で1ポンドが100ペンス。
安売り価格の一例。「£」はポンドで現行レートでは約210円。「p」は「ペニー(ペンス)」で1ポンドが100ペンス。

大規模な「週末バーゲンセール」について、Asda側では「短期的には会社のコストはかさむ。しかしコスト意識が高まる顧客の足をひきつけ、顧客の生活の基本となる食生活が満足できるように安い食品を提供していく。イギリス中で一番安い価格の商品を毎日、一年中提供していくつもりだ」とコメントしている。さらに「金融信用不況や商品価格の高騰で不景気になる中、(安売り王としての)Asdaの存在価値が再び、そして今までに無く問われている。我々はパンやバター、卵、果物、野菜など顧客が毎日消費する、そして本当に必要なものに対して値を下げるべく投資をしている。まさに『お客様のポケットにお金を戻す』よう目指している」と述べている。


生活に身近な商品価格の話に関することでもあり、元記事には実に多種多様な意見が寄せられている。例えば「各スーパーが値下げを続けているということは、これまでは必要以上に値を上げていたってこと?」という素朴な疑問をはじめ、「Asdaよありがとう! そのような姿勢こそ私が25年間もAsdaで買い物をしている理由だよ」という絶賛、「買い物に行ったけど結局いつもより多く買っちゃった」といったよくありがちな意見、「彼らは元々ぼう大な利益を上げていたのだから、これくらい当然だ」「数年前は7ペンスでパンが手に入った。それが『大安売り』で50ペンスだって? 地元の八百屋や肉屋で買い物をして、料理を学んだほうが節約になるね」「50ペンスのパンの中身に注意した方がよい。ジャンクフードまがいなものだろう」などの懐疑的な意見も見受けられる。

スーパーイメージ全体的にはAsdaの安売り姿勢への賛否以上に、昨今の物価高そのものへの不信・不満(金融市場が勝手に商品や石油価格を先物で引っかきまわしてるせいで、自分たちの生活までバチをこうむる羽目になった、など)の声が多いのが気になる。

日本でも一部の大手スーパーで似たような動きが見られる。よく消費される特定の商品の価格を大きく(100円など)値引し、客足が離れるのを防ぐというものだ。しかし昨今の各小売店業における月次データを見る限り、よほど上手くプロモーションや価格設定を行わないと、お客側は「安い商品だけをつまみ食いして他の商品には手をつけない」。つまり店から見ると「エサだけ取られて魚に逃げられる」状態に。

提供側の生産コストも、お客側の消費余力もあまり余裕が持てなくなった昨今においては、両サイドとも互いをけん制しあい、知恵の働かせあいが行われるようになるのだろう。


■関連記事:
【ユーロ圏のインフレ率は前年同月比+3.7%で過去最高・冷暖房燃料は+47.5%】

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ