せめて名前だけでも月の世界へ

2008年05月06日 12:00

Lunar Reconnaissance Orbiterイメージ【ASCII.jp】によると、アメリカ航空宇宙局(NASA)が現在今年末の打ち上げに向けて準備を進めている月観測衛星「Lunar Reconnaissance Orbiter」(LRO)の打ち上げの際に、応募のあった名前をメモリに刻み込み、そのメモリを搭載して月まで届けようというというキャンペーンが行われている(【LROサイト】【応募サイト】)。締め切りは6月27日。

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打ち上げ予定のLunar Reconnaissance Orbiter。ここに搭載されるメモリに自分達の名前が……
打ち上げ予定のLunar Reconnaissance Orbiter。ここに搭載されるメモリに自分達の名前が……

公式サイトの説明によれば

NASAと共に月へ行こう!
(Join NASA's Return to the Moon!)
NASAでは月観測衛星LROのために名前の応募を行っています。収集された名前データはLRO上のメモリに記録され、月に運ばれるでしょう。そして入力したあなたは(キャンペーンに参加しこのプロジェクトをサポートしたという)証明書を受け取ることができます。
(Names will be collected and placed onboard the LRO spacecraft for its historic mission bringing NASA back to the moon. You will receive a certificate showcasing your support of the mission. )


要は神社や町内会のお祭りでよく見かける「協力者の名前一覧」がLROでもイベントとして開催され、無料で参加できるというもの(あえて言えば名前の入力そのものが「事業への参加」という貢献に値する)。月に運ばれたところで、タコの姿をした宇宙人がデータを眺めて歓心するわけでもないだろうが、「自分自身が自ら入力した名前データが宙を駆ける」のは想像するだけでも気持ちの良いものだ。

なおこのLROプロジェクト、将来的には月からさらに火星を最終目標地点としている。今回の飛行では月面における安全な離着陸地点の捜索や摂取可能な資源の調査、科学技術の検証などが行われる予定。

具体的な入力方法だが上記URLから入力フォームに移行するので、そこに氏名を入れるだけ。日本語も含めた2バイトコードも受け付けるようだ。

入力画面
入力画面

入力するのは氏名のみ。電話番号やメールアドレスなど他の個人情報は一切必要なし。後で料金請求の通知がきたり、宇宙人が「LROのデータで応募された方の中から、あなたが月旅行プレゼントの当選権を得ました」などとアプローチをかけてくる心配は無い。

ちなみにFirstNameは「名前」、LastNameは「姓名」。当方(不破雷蔵)の場合、左側のFirstNameには「雷蔵」、右側のLastNameには「不破」と入力することになる。入力し終えたら右側にある「AddName」ボタンを押せば手続き終了。

「入力が終わりましたよ」画面
「入力が終わりましたよ」画面

後は右側の「Print Your Participation Certificate」(証明書のプリント表示)ボタンを押せば「LROプロジェクト参加証明書」が表示される。このまま画面をプリントアウトしてもよいし、下の部分の「Download PDF」ボタンを押してPDFファイル化した証明書を保存してもよい。

これが証明書。……2バイトコードは少々間が抜けるかも
これが証明書。……2バイトコードは少々間が抜けるかも

注意事項を一つ。証明書のPDFファイル化だが、現時点では不具合があるようで、2バイトコード(漢字など)は文字化けを起こしてしまう。せっかく保存しようと考えていたのに……と悲しむ前に、自分の名前はアルファベット入力にしておいた方がよいかもしれない。

名前を月まで運んでもらったからといって、履歴書に「LROプロジェクト参加(名前入力)」と書くわけにもいかない。また、月面の土地の権利をいただけるわけでもない。単に名前を送るだけに過ぎない些細なお話。しかし自分の名前だけでも空を走り宙を駆け、夜空にその存在感を知らしめる月に送られたことを想うだけで、何となく楽しくなってくることだろう。

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