【更新】小学館、ヤングサンデーとJudyの休刊を正式に発表・掲載中作品の移籍に関する言及は無し

2008年05月31日 12:00

ヤングサンデーイメージ小学館は5月30日、同社が発刊している「ヤングサンデー」と「Judy」の休刊と、情報誌「駱駝(らくだ)」のリニューアル新装刊を正式に発表した。現時点で連載作品の移籍先などについては正式な発表はない([発表リリース])。特に「ヤングサンデー」の休刊についてはこの一、二週間に休刊のうわさが流れていただけに、今回の発表はそれを裏付ける形となった。

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ヤングサンデーの現在の公式サイト
ヤングサンデーの現在の公式サイト(【http://www.youngsunday.com/】)

ヤングサンデーは青年向けのマンガ週刊誌で、創刊は1987年4月。当初は隔週刊(月2回刊)で、1995年から週刊化している。「ヤング」が名前に冠されていることからも分かるように、同じく小学館から発売されている「週刊少年サンデー」よりもやや青年向けの作品が集まっているが、類似他紙(例:ヤングジャンプ)と比べるとやや少年向けの傾向が強い。

同紙は『Dr.コトー診療所』をはじめ、『1ポンドの福音』『電車男』『クロサギ』など数多くの映画・テレビドラマ・アニメ化された作品を生み出し、あるいは現在も連載中。直近では今現在も連載を続けている【『鉄腕バーディー』のアニメ化】も今夏から予定されているほど。

ピーク時には発行部数80万部を数えるほどの盛況ぶりだったが、現在は出版業界全体の低迷を受ける形でその数を減らし、20万部ほどに落ち込んでいる。また、各出版社における紙媒体誌の整理統合の流れの中で、今回の休刊決定となった。最終発売号は7月31日売りの号となる。

リリースでは今回のヤングサンデー休刊について次のようにコメントしている。

『週刊 ヤングサンデー』は7月31日発売号をもって休刊とすることに決定いたしました。同誌は、多数の映像化作品をはじめとして人気まんがを輩出してきましたが、ヤングコミック誌を取り巻く環境に対応し、弊社コミック誌ラインアップの一層の強化を図ることとなりました。現在、新コンセプト・コミック誌創刊に向けて、鋭意準備中です。


また同時に女性誌「Judy」の休刊(8月23日売り号が最終巻)、シニア向け情報誌「駱駝」のリニューアル新装刊もあわせて発表している。

雑誌定期発刊誌の低迷と再編の動きは昨日今日に始まった話ではなく、「ヤングサンデー」そのものもいわゆる「一線級」からはやや外れた冊子といえなくもない。とはいえ、多くの秀作を輩出し、『Dr.コトー診療所』など他メディアにも展開した著名作も多数産まれているプラットフォームの休刊決定は、やはり悲しさを覚えずにはいられない。

休刊までにはまだ数号の余裕があるが、現在連載中の作品がどのように区切りをつけさせられるのか、あるいは他誌へ移籍するのか、気になるところではある。準備中とされる「新コンセプト・コミック誌創刊」'など'へのスムースな移行に期待したいものだ。

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