アメリカ流「不況対策」3か条

2008年05月01日 08:00

アメリカイメージ公的にはまもなくリセッション(景気後退・不況時代)に突入する雰囲気のあるアメリカ経済。実際には日本同様に「言われるまでもなく、とっくの昔に不景気の真っ只中だよ」というのが多くの人の心境だと思われる。主に成年男性向けの記事展開を行っているMen's Healthではコラム「Recession Lessons」で、過去の不景気時代から学んだ「不況対策」を解説している。状況的には違う面も多いが、同じ不況仲間(!?)である日本でも教訓になりそうな話が多い。さっそく概略をまとめてみることにしよう(【該当ページ:Recession Lessons】)。

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元記事では不況時代を逆手にとらえ「このような時代を乗り切れば、鋭い思考センスとより素晴らしい計画立案能力を得ることができる」とし、まさに修行時代の幕開けかのようなポジティブな考えを述べている。その上で、過去の不景気・不況も現在進行中のそれも類似点は多く、それゆえに「過去の経験則」から学ぶべきだとし、次の3項目をリストアップしている。

1.市場はあるがままに動く。だから気にするな(The market's gonna do what the market's gonna do.)

不況イメージ毎日のように株価は変動し、そのたびに自分のポートフォリオが評価額を上下させるのを見て一喜一憂している人も多い。しかしなぜあなたは「毎日自分を痛めつけるようなこと」をしているのか。それは自分の「かさぶた」を自分でぺりぺりとはがしているようなもの。

まもなく退職して投資資金で生活しなければならないのならともかく、手持ちの証券の評価額が上下するデータは単なる「雑音」に過ぎない。むしろ手数料や、利益にかかる税金のことを気にすべきだろう。それでも気になるのなら、毎月定期的な金額を証券口座などに納めていき、評価額の上下に心を惑わされるのを防ぐべきだ。

日本で例えるのなら「株価に一喜一憂しない」というところだろうか。ただし以前述べたように、アメリカ市場は「銘柄をしっかりと選べば多少の上下はあるものの右肩上がりで上昇する」という前提がある。日本市場の場合にはあながちそうとも言い切れない。投資対象となる銘柄の厳選が求められそうだ。手持ちの銘柄がとんでもない失態をしでかしたりする場合は話が別。逆にいえばそのようなことのない銘柄を選ぶという、銘柄選択眼が求められることになる。また、定期的なチェックも欠かせないだろう。

2.貸し手の甘い誘いには気をつけろ(Never sign in a vaccuum.)

サブプライムローン問題に代表される住宅ローンで痛い目にあったアメリカ人に対する警告。原文では「貸し手は手を代え品を代え、お買い得ですよ、今がチャンスですよとお金を借りて物を買うよう薦めてくる。しかし彼らの口ぐるまにのって、当時住宅を買っていたらどうだろうか? 毎月高額のローン返済を求められ、手持ちの住宅は二束三文ですら売れないではないか。ましてや失業したらどうするのか?」と愚痴まじりの解説をしている。

現実問題として住宅を購入する場合、日本でもほとんどの人がローンを組んで何十年単位で払い続けることになる。即金で買える人はごく一握り。日本の事情で置き換えれば「セールスマンの甘い勧誘にのって必要不可欠でない高額なものを借金してまで買う事はない」「あらゆる事態を想定し、無理の無い計画を立てた上で買い物をしよう」ということになるのだろう。

3.節約をし、無理な背伸びを止め、最悪の事態に備えよ(Shore up, scale back and be ready for the worst.)

貯蓄イメージ不景気によって起きる事柄は多種多様に及ぶ。給与の切り下げだけでなく、解雇の可能性もあるだろう。隣の人が歓談しながら豊かな食事をしているのを見ながら、節約するのは辛い。しかしもし隣が失業してしまえば、彼らはもっとも「辛い」人たちになってしまう。そんなことがおきうるのが不況というもの。

何があっても良いように、自動積み立てなどの仕組みを利用し、最低でも半年分、自営業や経営トップなら1年分の生活費を溜め込むようにと原文では勧めている。この「もしものための積み立て」が大きければ大きいほど、万一失職してしまっても長い期間求職活動に費やすことが出来る。

「通常職なら半年、自営業なら1年蓄財しよう」という考えはアメリカだけでなく日本でも通用するお話。何度と無く耳にしたことがあるだろう。それだけキャッシュの積み貯めがあれば、心境的にも楽になり、実用面以外にさまざまな面でのプラスをもたらすに違いない。


原文では最後に「ありとキリギリス」の童話を挙げ「不景気とはこの童話における『冬』に他ならない。そして『冬』は、ありとキリギリスの立場がはっきりと分かる時でもある」と述べている。好景気の「夏」はありもキリギリスもそれなりに豊かな暮らしをしているが、不景気の「冬」となれば、備えをしていなかったキリギリスは酷い目にあってしまうという意味なのだろう。どちらの立場を選ぶべきかなのかは言わずもがな。

そして「冬が来れば必ず夏も戻ってくる」とした上で、(不景気を耐え忍ぶには)手取りが減ったり立場が危うくなっても自由契約をしたり副業などでリスクを増やすようなことは慎むべきだと助言している。

「株価に一喜一憂しない(堅実な銘柄のみを選ぶ)」「借金をしてまで身の丈に合わない買い物をしない」「節約し、最悪に備えよ」など、一言でまとめれば非常に簡単で当たり前のことばかり。しかし当たり前だからこそ難しい。このような状況下では、シンプルな真理こそ、大切で守らねばならないと再確認すべきなのだろう。

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