「書けない、けど読める」パソコンで変わる漢字スキル

2008年04月27日 12:00

漢字イメージJapanInternetComなどが4月25日に発表した調査結果によると、パソコンを使いこなせるようになればなるほど漢字に対する能力(スキル)に変化が生じ、「書けなくなる漢字が増えるが、読める漢字が増える」傾向にあることが明らかになった。実体験として感じている人は多いが、数字として現れたデータは珍しい(【発表ページ】)。

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今調査はインターネットを使用する男女330人を対象に4月21日から22日に行われたもので、男女比は48.2対51.8。年齢階層比は30代36.1%をはじめ40代28.5%、20代16.7%など。調査母数がやや少な目のため、世間の実情とは多少のぶれが生じている可能性がある。

仕事の種類を問わず文章などを作成する機会は誰にでもある。そのような場合に手書きとパソコン、どちらを使う事が多いかという問いには6割が「パソコンがとても多い」という回答が得られている。

「手書き」「パソコン」文章作成時はどちらが多い?
「手書き」「パソコン」文章作成時はどちらが多い?

「少し」も合わせると実に7割以上が「手書き」より「パソコン」と答えている。インターネット利用者を対象にした調査結果とはいえ、7割という数は非常に多い。とはいえ当方(不破)も、最終的に手書きをしなければならない文章ですら最初はワープロ打ちをして文面を整え、完成した文章を見ながら手書きする手法を用いているので、あまり人の事は言えない(笑)。

パソコンで文章を入力する機会が増えれば、それだけひらがな・漢字を直に書く機会が少なくなる。キーボードを打つ過程でひらがなやカタカナは認識できるが、漢字は変換の結果表示されるだけなので、どうしても使う頻度が少なくなる。なにしろうろ覚えでも日本語変換プロセッサ(辞書)が答えを出してくれるし、どの漢字が正しいか分からなければネット上で検索すればいいのだから。

実感として誰もが多かれ少なかれ「なるほど」と思っているのが「パソコンを始めてから漢字が書けなくなったと感じますか?」という設問。実に8割以上が「感じる」と答えている。

パソコンを始めてから漢字が書けなくなったと感じますか?
パソコンを始めてから漢字が書けなくなったと感じますか?

中には「むしろ増えた」というつわものも0.9%いるが、ほとんどは「漢字が書けなくなった」と答えている。当方も昔、パソコンを扱えるようになるまではノートや原稿用紙に文章をよく書いていたが、その頃の漢字スキルよりは確実に落ちているはず。もっとも文字そのものがとても下手なので、自分の汚い文字の集合体を年中目にする必要がなくなったのはありがたい話でもある。

「漢字が書けなくなった」と共に感じている人も多いだろう事象が「漢字の読めるスキル」について。こちらは「書けるスキル」と比べると、異なる傾向が見られる。

パソコンを始めてから漢字が読めなくなったと感じますか?
パソコンを始めてから漢字が読めなくなったと感じますか?

「パソコンなどを使っても漢字の読めるスキルに変わりはない」が半数を占めている。「読めなくなった」派は3割近くに登るが、一方で「読める漢字が増えた」と答える人も2割近くいるのが興味深い。結局パソコン・ワープロで文章を入力する時には、読み方が分からないといけない。「訓練を重ねればその方面の技術が向上する」のは世の常。パソコンを用いているうちに、漢字を書く機会は激減しても、読み方を覚える機会は増えているともいえる。ならば「読める漢字が増えた」という回答が増えても不自然ではない。


パソコンでの文章入力にはさまざまな利点がある。漢字を自在に使える、文字以外の表現方法を色々盛り込める、失敗しても「巻き戻し」ができる、コピー&ペーストや場所の移動も楽々行える、そして何よりも「慣れれば手書きの何倍ものスピードで自分の考えていることを文章化できる」のがありがたい。

パソコンばかり使っていると漢字が書けなくなるのは実体験からも確かな話。「パソコンで使えれば別にいいじゃん」とも思うのだが、いざという時に恥を書く可能性は十分にある(経験済み)。わざわざ手書きの修練のためだけに書き取り勉強をする必要は無いが、せめて自分向けの覚え書きは手書きにしても良いのかな、とも思う今日この頃だ。

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