買い超し額はきわめて少ない…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週連続買い超しに

2008年04月18日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は4月17日、2008年4月7日から4月11日(4月第2週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆9720億1506万0000円なのに対し、買い総額は4兆9795億7015万5000円となり、差し引き75億5509万5000円の買い超しとなった。先週に引き続き買い超しとなったものの、買い越し額は2桁も減少しており、また売り超しに転じる前兆ではないかとの懸念もある。なお個人・証券会社共に今回は買い超しにまわり、4部門すべてが買い超しとなった(【最新発表リリース、PDF】)。

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4月7日から4月11日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……8307億4940万9000円/8344億1257万1000円(36億6316万2000円買超)
・個人……1兆4846億1534万5000円/1兆5156億7831万6000円(310億6297万1000円買超)
・外国人……4兆9720億1506万0000円/4兆9795億7015万5000円(75億5509万5000円買超)
・証券会社……1294億1645万9000円/1329億0880万6000円(34億9234万7000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

2月4日~8日……41億4202万3000円売超
2月12日~15日……1302億9680万9000円買超
2月18日~22日……975億8008万8000円売超
2月25日~29日……555億6150万2000円売超
3月3日~7日……2698億4163万6000円売超
3月10日~14日……9117億3174万1000円売超
3月17日~21日……680億4431万9000円売超
3月24日~28日……127億0251万2000円売超
3月31日~4月4日……3672億7033万9000円買超
4月7日~11日……75億5509万5000円買超


今回計測週は日経平均株価は月曜日に上げたものの火曜日以降はずりずりと値を下げ、金曜日にようやく持ち直すという不安定な値動きを示した。また出来高も小さめで、売り買い共に投資家が様子見を決め込む姿勢が見られている。外国人投資家は二週連続の買い超しとなったものの買い超し額はきわめて少なく、このままの流れでいけば次週はまた売り超しに転じてしまうのではないかという懸念もある。

次回発表週はアメリカの大手金融機関の決算発表ラッシュの第一弾ともいえる週で、相次いで大手企業がそれなりに悪化した数字を出している。今のところ「材料出尽くし」「思ったほど悪くない」などのニュアンスでやや買い手が優勢の市場展開をしているが、今後どうなるかはまったくの不明。

3月までの売り攻勢で外国人投資家のうち日本株を売らねばならない筋はあらかた売ったのではないか、そんな憶測も流れているが、円高が進めば為替レートの関係からさらに売り込まれる可能性はあるし、手元に株式が無くとも空売りすることは可能(さらに現物を売らなくとも先物を売り市場を誘導することすらできる)。

ともあれアメリカのリセッション宣言もそう遠くないという話もあるし、金融信用不安がまだ拭い去れたわけではないのは事実。今後も外国人投資家の動向を注意深く見守る必要があるだろう。

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