福留選手応援の「偶然だぞ」サインボードの製作者判明

2008年04月07日 12:00

福留孝介選手イメージ中日ドラゴンズから大リーグのシカゴ・カブスに移籍し、現地時間の3月31日に開幕戦で同点3点ホームランなど3打数3安打という痛快なデビュー戦を飾った福留孝介選手。その福留選手のデビュー戦で、スタンド側から熱烈なファンによる「偶然だぞ」という日本語のサインボードが複数掲げられ、オモシロゆかいなニュースとしても多くのメディアに報じられた。これは日本語への翻訳ミスによるものだということが推測されていたが、そのボードの製作者がNHKの取材によって4月7日の放送で明らかになった。

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偶然だぞイメージこの「偶然だぞ」というボードは福留選手のデビュー戦を応援するカブスファンによって掲げられたもの。サインボードの裏には「It's Gonna Happen」(何か奇跡が起きるぞ・起こすぞ)という英語が書かれている。これは昨年末に快進撃を始めたカブスのターニングポイントとなった監督猛の抗議についてスポーツ・イラストレイテッド誌が「It's Gonna Happen」というタイトルをつけたところから始まる。要は「この勢いがきっかけとなり、カブスは勝ち続けるかもしれない。それこそ99年ぶりのワールドシリーズ優秀すら狙えるかもしれない。奇跡が起きるかも」という意味を含めたこの言い回し、いつのまにかカブスのスローガンになってしまったという(参考:【goo スポーツ】)。

福留孝介選手イメージ今回の「偶然だぞ」も、【ポータルサイトでの翻訳ページで】「It's Gonna Happen」と入力すると「偶然だぞ」と出ることからも分かるように、意図的に「調子がいいけどそんなの偶然だぞ」と茶化しているわけではなく、カブスのスローガンを福留のために日本語に訳して掲げてくれた善意のものであることが分かる。

NHKの報道によればこの「偶然だぞ」サインボードを作ったのはジョン・マーレイ(John Marley)氏。シカゴの証券会社に勤めている。オリンピック開催地候補の一つでもあるため、シカゴ・カブスのスローガンである「It's Gonna Happen」を用い、地元を盛り上げて候補地としてのシカゴをアピールする活動を続けているという。ジョン氏は熱烈なカブスファンでもあるため、日本語にこの言葉を訳して福留選手を応援しようと考え、上記の翻訳ページでそのまま言葉を変換したところ、「偶然だぞ」が出た。そしてジョン氏はそのままボードにしてしまったというのがことの成り行き。

ション氏はNHKとのインタビューの中で今回の「偶然だぞ」が日本にも広く報じられたことも含め

「とにかく恥ずかしいよ。(でも)カブスも福留も本当に応援しているからね。あの言葉の意味は「偶然」や「運」という意味だそうだけど、福留の活躍は偶然でも運でもないよ。福留は素晴らしい選手だ。これからも素晴らしい活躍をしてくれるはずだ」


とコメントし、福留選手を熱烈に応援。最後にインタビューをしたNHKの記者と共に「偶然だぞ」ではない日本語の応援メッセージとして「やってくれるぜ」(チャンスの際に「やってくれるよね」と期待する気持ちと、結果を出した時に「やってくれたよね」と評価する気持ちの両方の意味がある)を考えたと伝えていた。

福留選手自身もこの「偶然だぜ」ボードについては報道などで知ったようで、本人のブログの中において【4月1日付けの書き込みで】

『偶然だぞ』ボードはちょっと笑ってしまいました(^_^;)


と語っている。

そう遠くない将来、カブス戦のスタンドで「偶然だぞ」にバッテンをつけて「やってくれるぜ」と大きく書かれたサインボードを見つけることができるかもしれない。意味そのものは違ってしまったが、日本のファンの多くにも注目を集めさせたという点でみれば、ジョン氏の熱意は十分以上に伝わったといえるだろう。


(最終更新:2013/09/07)

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