買い気配に転じる様子はまだ見えない…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、六週連続の売り超しに
2008年04月04日 06:30
東京証券取引所は4月3日、2008年3月24日から3月28日(3月第4週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆4150億7925万4000円なのに対し、買い総額は4兆4023億7674万2000円となり、差し引き127億0251万2000円の売り超しとなった。今年に入ってからはわずか一週のみ買い超しを記録している外国人投資家だが、今回発表週も先週よりさらに額を減らしたものの、また売り超しとなってしまった。なお法人も売り超しに転じ、すべての部門で売り超しとなった(【最新発表リリース、PDF】)。
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3月24日から3月28日における各部門別の売買動向は次の通り。
・法人……8811億3914万7000円/8270億1478万6000円(541億2436万1000円売超)
・個人……1兆4331億4757万9000円/1兆3089億1650万5000円(1242億3107万4000円売超)
・外国人……4兆4150億7925万4000円/4兆4023億7674万2000円(127億0251万2000円売超)
・証券会社……1255億4537万7000円/1145億4915万1000円(109億9622万6000円売超)
(それぞれ売り/買い(差し引き))
また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。
1月21日~25日……1774億3684万1000円売超
1月28日~2月1日……3913億2645万0000円売超
2月4日~8日……41億4202万3000円売超
2月12日~15日……1302億9680万9000円買超
2月18日~22日……975億8008万8000円売超
2月25日~29日……555億6150万2000円売超
3月3日~7日……2698億4163万6000円売超
3月10日~14日……9117億3174万1000円売超
3月17日~21日……680億4431万9000円売超
3月24日~28日……127億0251万2000円売超
今年に入ってから外国人投資家はほぼ売り一本やりの状況にあり、この傾向はさらに継続する様相を見せている。先々週発表週では市場二番目の売り超し額となり、外国人投資家の売り攻勢の本気度を見せ付けられた形となった。今回発表週では売り超し額は先週よりさらにその額を減らしているものの売り超し継続中であることに違いはなく、さらに先週の個人や証券会社に続き今週発表週では法人まで売り超しに転じてしまう。買い気配に転じる様子はまだ見えないと言ってよいだろう。
また先週発表週以降、東証での売買株数自身が減少傾向にある。今週もその傾向に変わりは無い。株価はやや値を戻しつつあるが、出来高が伴わないだけにまだ「恐る恐る」の感が強い。金融市場全体の信用回復がある程度進まないと、出来高増加は望めないのかもしれない。
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