お金をより効率的に貯める5つのステップ

2008年04月12日 12:00

貯金イメージ宝くじや遺産相続で大金を手にするチャンスは滅多に無いが、それでも退職金などでそれなりにまとまったお金を手に入れる機会は多くの人に訪れるはず。【Men's Health】の「5 Steps to a Financial Plan(財務計画への5ステップ)」では、そのような機会がやってきた際に、あるいはその時に備えてお金を貯めるなど、それぞれの人の夢を実現するためにしたほうが良い「5つのステップ」を紹介している。原文と日本との場合を併記しながら紹介することにしよう。

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1.投資(税金)
原文では(アメリカの)課税方法をうまく利用し、より低税率の株式(の配当)などに投資しろ、と述べている。かのウォーレン・バフェット氏が自社株で配当を出すのを嫌うのも「配当を出すたびにその額から課税がなされ、会社の原資が減ってしまう」から(だから配当は出さずに会社の成長に使いまわす)、という話があるくらい、税金の有無は手持ち資産の勘定をする際に欠かせない話。例えば毎年1ドル余計に課税されたら30年で30ドル損をする……わけではない。その1ドルを投資にまわした際の利益を考えれば、もっと多くの金額とチャンスを棒に振ったことになるのだ。

アメリカとは税法が違うので一概には言えないが、日本の場合は株式などの売却損益は「他の所得とは合算せずに」確定申告などにより納税する仕組み(申告分離課税)。投資する対象の金融商品(株式、債券、FX、その他もろもろ)によって課税の仕組みが異なるし、投資スタンスによってもどの投資方法が一番税金がかからないのかも違ってくる。極端な話、まったく売買せずに手持ちの株式を売らなければ、税金は配当にかかる分だけで済んでしまう。それぞれのパターンと税制を調べ、できる限り税金を安くしようという考えは悪くない(※特にFX(外国為替証拠金取引)においては税制で色々とあるので、【調べた上で】手がけるとよいだろう)。

2.借金
【最良の投資方法とはまず最初に●●を○○すること】でも語られているが、クレジットカードや住宅担保ローンなどによる借金を、出来る限り返済することを薦めている。借金を抱えることによる税制控除もあるが、それ以上に負担の大きい高金利による利息とおさらばできる。これは日本でもまったく同じ。「投資」のベストパターンは「何もしなくてもお金が入ってくる集金マシンを作ること」にある。「借金」は他人にその「集金マシン」を与えてしまうこと、というより自分自身がその「マシン」になってしまうことを意味する。

3.保険
会社や知人の薦め、付き合いやしがらみなどで複数の保険に入っている人も多いだろうが、実際に加入している保険を調べなおしてみると、同じ保証内容がだぶっているなど無駄な部分が多い。もちろん口車に乗せられて必要な保険まで解約してしまうのは愚の骨頂だが、自分の現状と将来をよく考え、最適な保険プランを設定し、契約を考え直すべきだろう。保証は必要だが、過度の保証はかえって(保険金の支払いで)日常生活を圧迫してしまう。

4.手数料
原文では「運用を依頼している投資信託会社を代えて手数料を節約しよう」とある。日本ではよほどの財力を持った人でない限り、投資信託会社に丸投げするようなお話はないので、該当はしない。むしろ利用する証券会社や投資信託の種類で異なる手数料に、この項目を当てはめることができるだろう。

同じ株式やFX、投資信託を取り扱うのだから、証券会社の手数料は安いにこしたことはない(アドバイスなど取引以外のサービスはその時に考えればよい。また昔と違ってインターネット上からは数多くの、それらサービスに匹敵する情報が無料で手に入る)。投資信託の種類自身でも、同じような投資スタンス・対象ならば、運営会社側の手数料が安い(単に「ノーロード(販売手数料ゼロ)・ファンド」というだけでなく、その他経費や信託報酬も含めた)方を選ぶべきだ。

5.貯金
原文では「自分の州で投資をすることで得られる特典を最大限に活かしましょう」という類の説明がある。要は他州のファンドなどへの投資より自州のファンドの方が色々と特典を受けられる仕組みがあり、それを活かそうという話だ。

日本ではこのような制度はほとんどないが、例えば地元銀行が行うキャンペーンによる高金利の預金、あるいは主にネット銀行が行っている顧客獲得キャンペーンを利用するという手がある。わずか0.1%の違いでも、預入金がそれなりにあれば、結構な額になることだろう。


原文では冒頭で「昔は勤めていた企業に丸任せでよかったが、今では多種多様な選択肢がある。ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談した方がよい」と述べている。今回の「お金を貯める5つのステップ」も実のところ、あるファイナンシャルプランナーが顧客に勧めた方法なのだという。

それぞれの項目は言い古された言い回しできわめてシンプル。しかし実際に見てみると結構頭を抱えそうな案件が多い。例えばあなたは今自分が加入している保険すべてについてすらすらと口にし、それらがまったく無駄なく重複していないと言い切れるだろうか。「餅はモチ屋」ではないが、自分の知識や判断力ではかなわないと思ったら、腹を割って相談できる相手を探してみるべきだろう。


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(最終更新:2013/08/09)

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