「全国学力テスト」、本日3万2500校で実施

2008年04月22日 06:30

勉強イメージ本日4月22日、小学校6年生と中学校3年生、約232万3000人が参加する文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(俗に言う「全国学力テスト」)が全国の小中学校あわせて3万2542校で実施される。学年全員を対象にした学力テストとしては「43年ぶりとなった」昨年に続く実施。テストの内容は小学校は国語・算数、中学校は国語・数学の2教科。合わせて学校の授業や生活の色々な面を質問して、学力との相関関係を確認する「児童生徒質問紙調査」も行われる(【リリース統括ページ】)。

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全国学力テストの参加校は国立学校は全校、公立学校は愛知県犬山市教育委員会所属の学校を除く全校。一方で私立校は53.09%の参加にとどまっている。

今回二年連続して全国規模の学力テストが行われる背景には、日本の子どもたちの国際的な学力の低下(【参考:国際学力調査(文部科学省)】)が懸念されていることへの対応や、「ゆとり教育」から「確かな学力」へと教育方針を変更した教育姿勢をあらわす動きであるといえる。テストそのものでは学力が向上するわけではないが、現状を把握し分析を行い、改善点を模索するための有効な材料となる。実際昨年のテストで全国トップだった秋田県に対し、「ひけつ」を知ろうと他の県からの視察が殺到したという話もあるほど。

学力だけでなく
生活習慣や学校の教育方針も
あわせて調査される

また学力テストと同時に行われる「生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査」では「児童生徒に対する調査」「学校に対する調査」の2つの観点から、学力とそれらの問題の相関関係が調査される。前者は「授業の内容はどの程度分かりますか」「一日にテレビを見る時間」「読書時間」など、後者は「授業の合間や放課後における補充的指導の状況」「学校における教育の情報化の進行状況」などが問われるとのこと。

前回調査では試験実施から半年以上も経ってから調査結果が発表されたため、自治体などの対応が遅れてしまう問題があった。今回の調査では9月中には結果を公表できるよう努力指導していくという。

費用や授業のスケジュールとの問題もあるが、このような「全国規模の学力テスト」は毎年実施してこそ価値がある。継続データとして年毎のデータを積み重ねる事で、推移を確認し、問題点がより鮮明に見えてくるからだ。9月の調査結果を待ち望むと共に、関連官公庁にはぜひとも毎年の実施を検討してほしいものだ。

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