吉野家、はなまる株の減損など15億円で業績予想下方修正

2008年04月05日 12:00

牛丼イメージ【吉野家(9861)】は4月4日、2008年2月期(2007年3月1日~2008年2月29日)の連結・個別業績予想の下方修正を発表した。売上高が減少した以外に、2006年に子会社化したうどんチェーン店「はなまる」の業績が思わしくなく、株式の評価損を連結で15億0700万円・個別で33億3800万円新たに特別損失に計上したのが主な原因(【発表リリース、PDF】)。

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発表された要件は次の通り。

・特別損失……連結15億0700億円、個別33億3800万円
 2006年に子会社化したうどんチェーン「はなまる」の収益が予想を下回ったため減損損失の計上
・業績予想の修正……連結当期純利益を35億円から1億8600万円へ、個別を13億円からマイナス20億7500万円の赤字に下方修正
 (原材料費や経費の高騰による利益率の計画未達)


修正後も連結における売上高・営業利益・経常利益は前年同期比で大幅に増加していることに違いないが、前回予想と比べると売上高で4.4%しか減少していないのに対し、営業利益で25.6%、経常利益で17.7%マイナスの値を示している。この数字から見ると、売上高そのものはさほど見込みより下がっていないものの、「利益率の改善が今ひとつ」で利益の計上率が下がり、さらに特別損失15億円が上乗せされて純利益が大幅に減った様子が分かる。

新年度に突入してから、上場企業による保有株式の減損損失を原因とする下方修正のお知らせが相次いでいる。株価が全般的に低迷している昨今仕方のない話であるが、このお知らせが売りを誘い、さらに株価を押し下げ、いっそうの減損処理の引き金になるのではないかと思うと少々心配でもある。今回の吉野家のように、大手企業の特損発表が続くであろうゴールデンウィーク前後までは、注意深く各企業の発表に耳を傾ける必要があるのだろう。

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