ドコモのシェア、10年半ぶりに50%割れ
2008年04月08日 06:30
電気通信事業者協会は4月7日、2008年3月末における携帯電話契約件数を発表した。それによると現在シェア3位の【ソフトバンクモバイル(9984)】が純増数(新規契約数-解約数)で過去最高を記録、11か月連続で首位の座にたった。また、国内最大手の【NTTドコモ(9437)】のシェアが携帯電話・PHSの合算で50%を割る事態となった。ドコモの50%割れは1996年以来10年半ぶりのこととなる(【発表ページ】)。
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発表された主なデータは次の通り。
1.携帯電話
■ソフトバンクモバイル
・契約総数……1858万6200件(18.1%)
・純増数……54万3900件
■NTTドコモ
・契約総数……5338万7700件(52.0%)
・純増数……17万3700件
■au(KDDI+沖縄セルラー+ツーカー)
・契約総数……3033万9100件(29.5%)
・純増数……50万0500件
■EMOBILE
・契約総数……41万1500件(0.4%)
・純増数……13万0200件
★携帯電話総数
・契約総数……1億0272万4500件
・純増数……134万8200件
2.PHS
■WILLCOMグループ合計
・契約総数……461万5300件
・純増数……1万8400件
※携帯電話+PHPの総計に占めるNTTドコモシェア比……49.7%
ドコモ:49.7%
KDDI:28.3%
ソフトバンク:17.3%
数字をざっと見ればお分かりの通り、年度末の3月末においてもソフトバンクモバイルの契約数の増加は著しく、一方でドコモの増加率は限定的なものであることが分かる。また、携帯電話とPHSをあわせたシェアの比率ではドコモが過半数割れの49.7%となり、携帯電話が普及しはじめた1996年以降10年半ほどぶりに「王者ドコモの過半数割れ」が起きたことになる。
これまでは絶対的な数の優位から携帯電話市場に君臨していたドコモだが、2006年10月のナンバーポータビリティ(MNP・番号継続制度)の導入でその地位も揺らぎつつある。新規加入者数の減少だけでなく、自社ブランドの利用者が他社に移行する割合が増加している以上、新機種発売による波があるものの、今しばらくはドコモのシェア減少は続くものと思われる。
王者ドコモがその座を守るためにどのような施策を打ち出すのか、ソフトバンクモバイルはさらにシェア拡大を果たすためいかなる戦略を見出すのか、KDDIは他社の動向にどんな手を打つのか。今後とも携帯電話のシェア争いは激しさを増しそうだ。
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