「体の曲がり角」を感じる年齢は○×歳

2008年03月22日 12:00

運動イメージ製薬会社のノボノルディスクファーマは3月18日、就業者を対象にした生活習慣に関する調査結果を発表した。それによると太りやすくなったりやせにくくなるという「体の曲がり角」を感じた平均年齢は32.4歳であることが明らかになった。一般に「生活習慣病対策は40歳代になってから」という風潮があるが、実際には30歳前後から取り組みが求められるとレポートでは伝えている(【発表リリース】)。

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ターニングポイントは30代前半

今調査は2月15日から17日の間、インターネット経由で全国の男女勤労者(30~40歳)1268人に対して行なわれたもの。男女比・年齢階層比(30代と40代)はそれぞれ1対1。

「曲がり角」というと女性に対する「お肌の曲がり角」がもっともよく知られた言い回しだが、今件における「体の曲がり角」とは「食事の量、活動量が変わらないのに体重が増えた経験がある」「活動量は変わらず食事の量は減ったのに、体重が減らなかった経験がある」など、体が「だれてきた」ことを意味する。

このような「体の曲がり角」を経験したことがある人に対し、感じたことがある年齢を尋ねたところ、30代前半が最多の35.3%、平均年齢は32.4歳だった。

「体の曲がり角」を経験した歳は?
「体の曲がり角」を経験した歳は?

注意しなければならないのは、この統計データが「曲がり角を感じた人」に対するものであること。全体1268人のうち、感じている人は679人で、逆に言えば589人は「体の曲がり角など体験していない」と主張していることになる。「曲がり角」は主観的なところが大きいため第三者による判断が難しい。自覚が無かったとしても他人がそれを指摘することは不可能に近い。そのことを考慮すると今項目の回答は「(明らかな症状で明確に)曲がり角を感じた年齢」と考えるべきだろう。

どちらにせよ世間一般に言われている「40代から」より10年近く早く、人は自分の「体の曲がり角」と対面していることになる。

責任と仕事量の増加が間食増加と運動量低下につながり……

レポートではやや誘導的な設問の気もするが、順を追って質問が行なわれ、30代前半で「体の曲がり角」に直面する理由を解説している。いわく、

・20代後半から出世したり経験を積み仕事量が増えた。
・仕事量が増えると時間や気力が減り、運動量も減った。
・ストレスや気分転換で間食をしているがメインの食事量はさほど減らしていない。


勤務中何回間食をしているか。
勤務中何回間食をしているか。

という流れである。一言でまとめれば「仕事が忙しくなって動かなくなりおやつの量も増えた」というところか。

このような原因から「体の曲がり角」を感じた人に、「生活習慣を変えたか」と尋ねたところ、31.6%が「ストレスがあるので変える余裕がない」と回答している。この回答からも、「自分への社会的責任の増加からくるストレスを解消してくれる間食、時間を割けない運動について、改善する余裕がない」という「仕事による健康不振」につながりが見えてくる。

「体の曲がり角」を感じても生活習慣を変えない理由
「体の曲がり角」を感じても生活習慣を変えない理由

「体の曲がり角」を感じても生活習慣を変えない人に「どうすれば変える努力をするか」という質問には、「服のサイズが合わなくなれば」28.5%・仕事のストレスが軽減されれば26.2%を上回る37.3%の人が「健康診断などで自分の体の状態がよくないと分かれば」と答えている。また22.1%の人が「自分にうった食事指導、運動指導を受けられれば」とも回答している。

4月から40歳以上75歳未満の人に対して行われる特定健診・特定健康指導はまさにこの「きっかけ」に合致するもの。対象が40歳以上なので今回の調査の年齢層とはややずれがあるものの、特定健診などがスタートすれば多くの人が健康に留意し、生活習慣を変える試みを行なうに違いない。

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