社内報をテレビ番組にして全社内で配信する会社

2008年03月01日 12:00

ナイアガラTVイメージ携帯電話広告やコンテンツ配信を手がける【ウェブドゥジャパン(2138)】は2月29日、社内のネットワーク強化を目指して会社内にテレビモニターを設置し、会社のさまざまな情報を配信して情報共有を図る「ナイアガラTV」システムを導入したと発表した(【発表リリース】)。

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リリースによれば、IT化によってコミュニケーションの手段は増えたものの、社内で共有すべき情報の伝達がままならず、「トップのビジョンを現場が把握していない」など現場と経営陣との意志疎遠をはじめとした、コミュニケーションの弊害が起きている状況を憂慮。ウェブドゥ側ではこの問題の解決策の一つとして、社内にTVモニターを設置して、全社で共有すべき情報を「ナイアガラの滝のように」絶え間なく流し、リアルタイムに情報共有ができる映像配信システム「ナイアガラTV」の導入を決めた。

「ナイアガラTV」に興じる社員たち
「ナイアガラTV」に興じる社員たち

配信されるコンテンツは次の通り。

・ 当社の理念と経営状況番組
・ 今後の方向性番組
・ 新規クライアントの公開番組
・ 社内サークル活動番組 など


いわば、【「トレインチャンネル」~電車の中の液晶モニタ映像広告にみる、プロモーションメディア広告の善戦ぶり】で紹介した「トレインチャンネル」や大手病院の待合室に設置されている、ニュースやお知らせを流すテレビモニタ、古い表現なら街頭テレビを社内に設置し、そこに社内報を常時流すという仕組み。

「番組」と言っても恐らくその大部分は紙面上のデータをそのまま逐次流すだけで、テレビ番組のような動画放送はほとんどないのだろう。ただし経営陣からの意思表明のニュアンスが強い番組では、社長などの経営トップが出演して選挙演説放送のように語り掛けてくるのかもしれない。

年中上の写真にあるように社員たちが「ナイアガラTV」に夢中になっていたのでは仕事が全然進まない。それはそれで問題だろう(笑)。だが大手企業になると年次挨拶などで会場に入りきらない、あるいは支部の社員たちはテレビモニタを通じてトップのメッセージを拝聴する仕組みはよく行なわれている。「ナイアガラTV」はその使い方をさらに拡張したものに過ぎない。

「過ぎない」とはいうものの、これを常時流すことで(もちろん音声はカットしてあるはずだ)社内コミュニケーションの活性化を図り、経営陣と現場との意思疎通を確かなものにするという仕組みは非常にユニークだといえる。システムそのものの整備や番組制作など、手間と予算がかかるのが難点だが、ある一定規模以上の企業では導入するのも面白いだろう。

「面白い」といえば同リリースにもあるようにウェブドゥジャパンでは他にもさまざまな個性ある社内システムを導入している。出産した社員に育児休暇はもちろん育児手当として120万円ものボーナスを支給する「ママサポ」や、社員が業務時間内に無料でマッサージを受けられる「ぷちもみ」、そして誕生日には全社員から'元気'(=100円~、どれだけ大きな元気玉が作れるかは本人の努力次第……ってドラゴン●ールかい)をもらえる「元気玉」など、「非常にフランクな上場企業だな」とある意味あ然、ある意味うらやましい仕組みが取り揃えられている。

魅力あるサービスや商品を作り出すためには、作り手が楽しみながら、そしてモチベーションを高めて手がける必要がある。クリエイティブな部門では特にその傾向が強い。ウェブドゥジャパンがこのシステムを導入すること自体はもちろん、それを今回このように公開したのは、自社内組織と提供サービスへの自信を裏付けるためのものでもあるのだろう。

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