IT従事者や金融関係者は不規則な食生活からメタボに!?

2008年03月25日 08:00

肥満イメージCNET Japanとgooリサーチが3月24日に発表した調査結果によると、「メタボリックシンドローム」に対する認知度は高まっているものの、現状として就業時の食生活が不規則であり、それが引き金になっていることを予見させるデータが出ていることが明らかになった。またメタボ対策では「野菜の意識的摂取」や「栄養バランス」が上位を占め、普段の食事の改善で対策を取るという姿勢も見受けられる(【発表ページ】)。

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「金融・保険」「通信・IT関連」の夜食の多さがメタボに直結!?

今調査は3月14日から16日の間に全国の20~50代以上の男女フルタイム就業者1085人からネット経由で回答を得たもの。男女比は未公開。年齢構成比は20代24.5%、30代24.9%、40代24.9%、50代25.7%。

4月から開始される「特定健康診査(特定健診)」の義務化で、メタボリックシンドローム(メタボ、内臓脂肪症候群、メタボリック症候群)に関する注目度が日に日に高まっている。肥満の分野で自分の健康に対して見つめなおす機会と捕らえている人も多い。今調査でも9割以上の人が「メタボ」の意味や詳細を理解し、特に直接検診を受ける対象となる40歳以上にその傾向が強いことが明らかになっている。

一方その「メタボ」の最大要因ともいえる「食生活」。一日の大半を占める就業時間における食生活について尋ねてみると、「食事のカロリーを気にしない」が「非常にあてはまる」「ある程度あてはまる」を合わせて63.0%という回答率が得られた。仕事中はエネルギーを補充しストレス解消・気分転換を優先とし、栄養分やカロリーの過多などは気にかけないということだろうか。

また、食事の量自身だけでなく食事を取る時間帯も、肥満度やメタボに大きな影響を及ぼす。夜遅い時間帯の夕食摂取は、その後の体の動きが少ないことから摂取されたエネルギーが消耗に回されるのではなく身体に蓄積されやすい(=肥える原因)。この「食事を夜遅い時間にとることが多い」について業種別で尋ねたところ、「金融・保険」「通信・IT関連」の2業種が他の業種から抜きん出て該当する結果が出た。

業種別「食事を夜遅い時間にとることが多い」への回答
業種別「食事を夜遅い時間にとることが多い」への回答
仕事時間の不規則性
食生活も不規則
→メタボ化に拍車!?

「非常にあてはまる」「ある程度当てはまる」の合計、つまり「あてはまる」が「金融・保険」「通信・IT関連」両者でほぼ同数なのでこの部分でラインを引き、他業種と比較しやすいようにしてみた。いかにこの2業種が他の業種から飛びぬけているかが分かる。

これは元リリースにもあるように両業種がデスクワークが多いことや外部との接触が少なく、出回りの時間が少ないこと、さらには突発性の仕事が多く拘束される時間帯が多く不規則な生活を余儀なくされること、特に「通信・IT関連」ではデスマーチとすら呼ばれる「突貫性」の仕事が多いことが要因とされる。

食生活が不規則であればあるほど、余計な栄養分を摂取してしまい、メタボの傾向は高まる。ましてや外出の機会が少なくストレスがたまりやすく間食もしやすい両職種では、その傾向は明らかだといえよう。

野菜の摂取や栄養バランスの確認……能動的行動は少なめ

それでは「メタボ」を気にかけ、食生活が不安定であることを認識しているこれらの人たちは、日常的にどのようなメタボ対策をしているのか。「野菜を意識的に摂取している」「食事の栄養バランスを考えている」など普段の食事の内容に気をかける、という意見が多数を占めた。

実施しているメタボ対策
実施しているメタボ対策

普段の食生活のレパートリーの中で改善を求めるという意見が上位二位を占め、それに時間帯の調整、カロリーそのものの考慮が続いている。食生活以外の運動や節酒、サプリメントの服用など能動的な行動は少なめで、やはり「食生活からどうにかしないと」という考えが多数を占めている。


「金融・保険」「通信・IT関連」従事者はその仕事の特性から食生活が不規則になりがち。結果として必要以上の栄養分を摂取してしまい、メタボリックロードを歩む羽目になる。この2業種はもちろんその他の業種も、特に食生活において「注意しなければ」という想いが強い一方、「食事のカロリーを気にしない」との回答が6割強を占めるなど、「メタボ、やばいよね、食生活どうにかしなくちゃね」との考えと「でも大丈夫だろ、これくらい」という甘えの思いが頭の中で交差しているものと思われる。

救われる話としては同調査で自分がメタボ(予備軍)との認識を持つ人が58.6%、今後メタボ対策をする必要を感じている人が72.9%と多数を占めていること。現状では直上にあるように「なんとかなるかも」という面が少なからずあるものの、4月以降の特定健診で現実の事態に直面した場合、どのような心境の変化が生じるのか。注目したいところだ。

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