「将来は宇宙からの太陽発電を地上で受信」太陽エネルギーの電送実験・北海道大樹で開始

2008年02月08日 06:30

宇宙太陽光利用システムイメージ【北海道新聞】が伝えるところによると、【宇宙航空研究開発機構(JAXA)】は2月20日から、宇宙の太陽光を発電に利用するシステム構築のための、マイクロ波電送実験を【十勝管内大樹町多目的航空公園】で開始するという。大樹町は「宇宙のまちづくり」をスローガンに掲げており、航空公園では今実験に限らずさまざまな航空宇宙関連の実験が行なわれている。

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宇宙太陽光利用システムの構想図イメージ「宇宙太陽光利用システム」(宇宙太陽発電システム、SSPS)の詳細は【JAXA内のレポート、PDF】【京都大学生存圏研究所のレポート、PDF】でも説明されているが、要は「宇宙空間に巨大な鏡を使って得られる太陽エネルギーをマイクロ波やレーザーに変換した上で地上に無線電送。そのエネルギーを電気や水素などの無公害燃料に変換して利用する」というシステム。後者レポートでは2020~2030年の商用システムの運用開始を目標としていると語られている。

太陽電池などを用いた太陽エネルギーの利用は地上でも盛んに行なわれつつあるが、天候に左右されるという弱点がある。その点、宇宙で太陽光を集めればほぼ24時間利用できるため効率が高い。

今回実験が行なわれるのは「マイクロ波地上エネルギー電送実験」。「太陽光を油田に見立てると、今回の実験はパイプラインの開発」という説明にあるように、大気中での電送に関するデータを収集することになる。とはいえ実際にこの記事の写真にあるような太陽光収集衛星が打ち上げられているわけではないので、宇宙との電送実験ではない。直径2.4メートルの送電アンテナから50メートル離れた受信アンテナへマイクロ波を送り、それを電力に変換して暖房用ヒーターを点灯させる。JAXAのサイトには詳細がまだ記載されていないが、大気中における電送時のエネルギー劣化などの実証実験も行なわれるのだろう。

「宇宙空間に鏡を展開させ、太陽エネルギーを確保してマイクロ波に転換して地上に転送」というと、かの都市開発シミュレーションゲーム『シムシティ』で登場した太陽発電ユニットが思い出される。あの施設も巨大なパラボナアンテナを用いて衛星上からマイクロ波を受信して電力の供給を受けていた。

ゲームの世界でしかなかったような科学の仕組みが、少しずつではあるが現実のものになりつつある。そう考えるだけで心ときめくのは、当方だけではあるまい。

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