イクラちゃんのセリフも分かるかも!? 幼児の言葉を解析する「こども語辞書」公開

2008年02月01日 06:30

幼児イメージ【NTT(9432)】とNTTレゾナントは1月31日、幼児の言語発達過程を、音声や意味、月齢などの観点から簡単に検索・閲覧することができるこども語辞書を1月31日から公開したと発表した(【発表リリース】)。赤ちゃんの成長過程を記録した多数のデータを反映させて辞書データベースが構築されており、発音と意味の両方の観点から検索を行なうことができる。

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リリースによると今回「こども語辞書」を作成する過程では、会員用ポータルサービス【gooベビー】の日記サービスから「子どものことばの成長記録データ」を大規模に収集(ウェブ・ダイアリー法と呼ばれる方法)。このデータを元に、幼児の言語発達過程を、音声や意味、月齢などの観点から簡単に検索・閲覧できる検索ツールを構築したという。

「こども語辞書」
「こども語辞書」

こども語辞書は0歳から3歳までのこどもが、いつ、どのような単語を覚えていくのかを多方面から検索・閲覧が出来るツール。具体的には「こどもがしゃべる言葉の意味がよく分からない時に、その音声を入力して検索すれば、過去のデータを元に可能性としての解析結果を表示する」「単語を検索することで習得分布グラフや平均取得時期をチェックできる」「特定の年齢・月齢時に平均でどのような単語を覚える傾向にあるかがリスト表示できる」などの機能が挙げられる。

特定のキーワードについて習得する傾向分布や同意語の発音一覧、次によく覚えるであろう言葉までが調べられる
特定のキーワードについて習得する傾向分布や同意語の発音一覧、次によく覚えるであろう言葉までが調べられる

例えば擬音語・擬態語においては、習得順で並べると

1.チャプチャプ
2.バーン/パーン(銃声)
3.アヒル/ガーガー(英語)
4.パラパラ
5.とことこ
6.どっかーん
7.焼く
8.イヌ/ワンワン
9.ピンポーン
10.もぐもぐ


などが挙げられる。これらの言葉は検索で各種データを表示させることができる。こどもが発する言葉の意味が分からなくとも、発音を聞き取ることができればそこからひも解くことが可能。

例えば「あんぱんまん」で検索すると、意味としてはあの「アンパンマン」だが、同義語として「まま, ぱっぱ, ぱんぱん, ぱん, まんまんまん, あんぱん, ぱんまん, あああ, あんぱんぱん, まーま, あんまん, まー, あーまん, まんまん, あぱんま, あんあんぱん, あんあんまん, あんばんばん, あんぱ, あんまんま, ぱんぱんぱん, ぱんぱんまん, まんままん」が収録されている。「あんまん? 中華まんのことを覚えたのかな」「ぱっぱだって、お父さんのことをしゃべってくれたのかな」と誤解してしまいがちだが、実は「アンパンマン」のことを話している可能性が高い、ということになる(後者の場合は父親にとって少々かわいそうなことになるが)。

今後NTTやレゾナントではこのデータを育児過程にある人に使ってもらう以外に、辞書の拡張と洗練化、さらには商用サービスへの導入や支援サービスの可能性の模索、そして言語発達過程の科学的解明にもつなげていきたいとしている。

目の付け所が非常に面白く、またそれを実際にユーザーが利用して成果を確かめることができるのは大変有意義で興味深いもの。機会のある人は実際に使って見て、その精度の高さを確かめてみてはいかがだろうか。

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