ココアの効用がまた一つ!? 高ポリフェノールココアが悪玉コレステロールを低下・善玉コレステロールを上昇させることが確認

2008年01月11日 06:25

ココアイメージ【明治製菓(2202)】は1月10日、茨城キリスト教大学の板倉弘重教授や御茶ノ水女子大学の近藤和雄教授と共同で、人間に対する臨床試験の結果、高ポリフェノールココアが悪玉(LDL)コレステロールを低下させると共に、善玉(HDL)コレステロールを上昇させる効用があることを明らかにした。1月12日から開催される「第42回日本成人病(生活習慣病)学会」で研究成果の詳細を発表するという。明治製菓では数々のココア商品を展開しており、今後この効用をうたった商品の開発も考えられる(【発表リリース】)。

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明治製菓では商品展開のこともあり、ココアに含まれるポリフェノール(カカオポリフェノール)の機能性に着目。すでにカテキンおよびその重合物であるプロシアニジンなどのポリフェノールが豊富に含まれ、抗酸化作用や血圧上昇抑制作用など多彩な機能を有することが報告されているが、今回はコレステロール代謝に対する影響について検証。

すでに実験用ラットを用いた試験で、カカオポリフェノールが血漿コレステロール濃度を低下させること、つまりカカオポリフェノールが消化管内でコレステロールの吸収を阻害することが確認されている。そこで今回はコレステロールが高めの被験者209人を対象に、「ココア風味の飲料(プラセボ)」と「高ポリフェノールココア」を一日2杯、12週間摂取させ、摂取前と摂取4・8・12週後に採血を実施し、血清脂肪値に及ぼす影響を観察した。

高ポリフェノールココアで
動脈硬化リスクを減らし
メタボ状態にも改善が!?

すると摂取前と比べて「高ポリフェノールココア」を飲んだ方は、すべての採血時において「あきらかにLDLコレステロールが低下している」「HDLコレステロールが上昇している」結果が得られたという。

HDLコレステロールが低いと動脈硬化を発症する可能性が高くなることが指摘されているが、その一方で「食品を口にする」ことで改善されるのは珍しい。今後、高ポリフェノールココアを用いたメタボリックシンドローム対応商品への応用も期待されている。

要は「高ポリフェノールココアを飲むと、動脈硬化を引き起こす一因とされている悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす効果があることを、人間への実験でも確認できた。メタボリックシンドロームにも関連することでもあるし、今後『ココアを飲んで動脈硬化やメタボをやっつけよう!』的な商品を出していきたいナ」ということになる。

数年前に某奥様向け番組でさる有名な司会者がココアの効用を喧伝し、大規模なココア買占め騒動がおき、しばらくココアが店頭から消えるという騒ぎがあった。今回はコレステロールやメタボリック症候群というまさに「旬な」テーマを対象に、改善が見られるということでもあり、学会で詳細なデータが公開されたあとは、また似たようなことが起きるのかもしれない。

常日頃からココアを愛飲している人にとっては、少々はた迷惑な話ではあるのだが(笑)。

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