2007年度のテレビゲーム市場規模は7670億円・前年度比35.0%の成長

2008年01月10日 08:00

矢野経済研究所は1月9日、玩具・ゲームコンテンツ関連市場における調査結果を発表した。それによると携帯ゲーム機も含めた家庭用テレビゲーム市場は出荷ベースで、2007年度には7670億円市場になると見込んでいることが明らかになった。この数字は2006年度の5680億円と比べて35.0%の増加となり、おもちゃ市場全体の中では抜きん出て成長していることがうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査は2007年10月から12月、玩具・ゲームコンテンツ関連メーカー、卸問屋、小売事業者を対象に行なわれたもの。調査方法は面接取材の他に電話取材、郵送アンケート調査。

概要としてはおもちゃ市場全体においては2006年度は前年比20.3%増の8866億5000万円の規模となり、大幅な伸びを示している。また2007年度は前年比22.6%増の1兆0866億5000万円規模によると推計。

おもちゃ市場全体の推移。直近10年間では2004年を底に、ここ数年は堅調なことが分かる。ただし部門別にみると片寄りがあるのも事実。
おもちゃ市場全体の推移。直近10年間では2004年を底に、ここ数年は堅調なことが分かる。ただし部門別にみると片寄りがあるのも事実。

レポートではおもちゃを9項目に分類し、それに該当しない商品の注目市場についても言及を加えている。おもちゃ市場全体としては

・少子化の影響が顕著。テレビゲーム以外は伸び悩み。大人向けの商品が代替として展開。
・テレビゲーム以外のメガヒット商品に乏しい。
・実用、学習系ゲームの増加。市場拡大に貢献。
・売上は増加しても利益が減少するパターンが多い。
・業界の再編や事業縮小も見られる。


などの傾向があるとのこと。特にテレビゲーム分野は他の項目が軒並み前年比マイナスか横ばいで推移しているのに対し、2006年度から2007年度(推計)では額にして5680億円から7670億円に、上昇率が35.0%と大きく躍進。おもちゃ市場全体に占める割合も2006年の64.1%から70.6%と、7割を超える数字をはじき出している。

また、9項目に該当しない市場(一部9項目と重複)では、学習ゲームソフトが2007年度では前年比41.6%プラスの497億円、携帯電話アプリゲームが21.7%プラスの730億円と比較的高い伸び率を見せている。

デジタル系ゲーム以外でも例えばフィギュアが「オタク文化」のメジャー化が進み市場が拡大、2007年度には275億円(前年比+14.6%)が期待できるなど、世間をにぎわせているテーマが市場規模にも反映されているのが分かる。

今回発表されたレポートは、日本国内の少子化=子ども向けおもちゃの市場縮小という現実が避けられない中で、おもちゃ業界がどのように努力を続け、市場がどんな形で展開しているのかが良く分かるデータといえる。機会があれば詳細は日を改めてチェックすることにしよう。

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