12月度のコンビニ売上高はクリスマス特需も不発。客足も遠のき客単価も減少で既存店は1.1%のマイナス

2008年01月22日 06:30

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は1月21日、2007年12月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると既存店ベースの来店客数・客単価(平均購入額)共に伸び悩み、結果として既存店売上高も三か月連続して前年同月比マイナスに終わった。メガ食品攻勢を続けているものの、お弁当不調の傾向は相変わらず続いており、深刻な「お弁当不況」が到来している(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク

今調査の概要は、月次展開一覧を収録したページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】で説明している。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は3か月連続マイナス、全店は6か月連続プラス
・全店ベース……+0.6%
・既存店ベース…-1.1%

●店舗数
・+0.8%

●来店客数:既存店は5か月ぶりにマイナス、全店は17か月連続プラス
・全店ベース……+1.5%
・既存店ベース…-0.2%

●平均客単価:全店・既存店とも5か月連続マイナス
・全店ベース……-0.8%(622.4円)
・既存店ベース…-0.8%(634.1円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+0.4%←お弁当は不調だがクリスマス特需のフライドチキンなどでカバー
・加工食品……-0.5%
・非食品………+1.6%
・サービス……+1.7%←相変わらず堅調だが伸び率大幅に減少
・合計…………+0.6%

※既存店……1年以上営業中の店舗


先月同様昨今の傾向として明らかになっている「軽食部門は伸びているが食品メインのお弁当が不調」という傾向が強い。今回計測月はクリスマス特需が働いている(ただし今年は例年に比べるとその特需ですら不発に近いレベルだったとのこと)ため客単価もやや高めになっているが、昨年から比べれば確実に財布のヒモはキツくなる傾向が見受けられる。また今回計測月は下旬の悪天候も全体的なデータの伸び悩みに寄与してしまったようだ。

データを見る限り、「メガ食品」の企画販売だけではお弁当部門の体制立て直しはうまくいかず、さらなる「顧客の需要喚起商品」が求められている。例えば先日写真コーナーで紹介したような、劇的なカロリー減・味はほぼそのままのパンなどが良い例といえるだろう(あのパン自身はお弁当ではないが)。

それこそ毎日のようにメディアで伝えられていることだが、原材料費の高騰などにより主要食品の値上げが相次いで行なわれる。商品によっては定価を変えずに構成量を減らすところもあるので、見た目の売上に変化はないかもしれないが、顧客満足度は減少するので、長い目で見れば来客数の減少を導きかねない。消費者の購入意欲も減退中で、唯一好調な伸び率を占めていたサービス部門ですら、12月は鈍い伸び率に留まってしまった。今後は今まで以上の努力工夫を重ねないと、成長はおろか現状維持も難しいかもしれない。


(最終更新:2013/08/18)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ