地震発生時の火災を防ぐ三か条

2007年12月23日 12:00

地震イメージ100年以上前にアメリカで創設された、独立した製品安全承認機関のUnderwriters Laboratories Inc.(UL)は12月21日、地震による出火についての注意事項の告知と防止対策の三か条を発表した。調理器具や冷暖房機器などを動かすエネルギー形態が様変わりすると共に、地震の際にそれらから発生しうる出火に対する備えも変わりつつあるとして、新たな心構えが必要としている(【発表リリース】)。

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例えば、かの「阪神・淡路大震災」における発火源別出火件数では、火災285件の原因は次のとおりとなっている。

1.発火原因
 不明……146件
 電気による発熱体……85件
  (移動可能な電熱器……40件
   電気機器……16件
   電灯・電話線等の配線……19件)

2.発火時間帯
 地震当日……206件
  (6時まで……87件
  6~8時……54件
  8~10時……33件)
 翌日、翌々日……それぞれ約20件


これらのデータからもULでは、とりわけ電気による出火は地震直後だけでなく、数時間後、果ては数日後にも発生しうるとし、地震が収まっても「油断せず、更なる防火・防災対策に気を配る必要がある」と伝えている。

さらにULでは地震が発生した場合には「身の安全の確保」「火の始末」が大切とし、「大揺れの時は、まず落ち着いて自分の身の安全を確保しましょう」「地震でこわいのは火事。どんな小さな地震でも、まず火の元となる、電気ストーブやこんろ、オーブンなどの電源を消しましょう」「火を消す機会は、大揺れの前の小さな上下動の段階が理想です」と注意事項を列挙。特に最後の「地震の初動時の小揺れの段階で火を消す」という、日頃から学んでおかないとその時につい忘れてしまうことを伝えている。

これら「地震の際の、特に電気を起因とする火災」を防ぐためにULでは次の三か条を提言している。

[1]適切な出火防止行動の実施(日常的に注意すべき点)
 電気機器の正しい使用、不要な電気機器の電源プラグを抜く、適切な設置場所・方法の選定、可燃物・落下物に対する配慮、分電盤の位置把握が大切です。また、火災が発生した場合を想定した防災訓練を家族や近隣住民などで事前に行うことが大切です。防災訓練が難しい場合は、共通のルールを決めておくことをお勧めします。

[2]火災報知器および消火器の準備
 きちんと作動する火災報知器を設置し、少なくとも一家に一台は適切なタイプの消火器を用意します。火災が起こる前に、取扱説明書を必ず読み、いつ、どのように使うのか、明確に把握しておくようにしましょう。

[3]電気の供給を建築物内に入るところで断つシステム
 安全ブレーカーを採用し、過大な電流が流れた場合、電気が遮断されるようにします。この他に、漏電ブレーカー、感震ブレーカー、感震コンセント等の採用が地震時における出火防止上有効です。


いずれもごく普通の地震対策に含まれる範囲の事柄で、あとは一人一人の心構えで対応できるものといえる。

今件の「地震の際の電気を起因とする火災への備え」は、病気への備え、そして地震・火災・病気全般に対する備えという考え方における「保険」や「貯蓄」など、「何事も起きなければ心配損・かけ損では」というものの一つといえる。何も起きずに平々凡々な一生を過ごせればそれにこしたことは無いが、世の中それほどうまくはいかないのが世の常。当人がどれだけ心がけていても、他に起因することでこれらの事象が我が身に降りかかる可能性はゼロとはいえない。

「備えよ常に」ではないが、起き得る事象に対して(過敏にならない程度に)さまざまな想定を行い、それらへの対策をあらかじめ施しておく。言葉通り「保険」をかけておくことで、心配事を減らして日々を過ごせるというものだ。いわば「備えあれば憂い無し」というもの。

今回リストアップされた電気周りの注意事項「三か条」は、それこそ今日から実践できること。やれることはやれるうちに手を打っておこう。


(最終更新:2013/09/08)

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