高くても買いたいブランドは「ルイ・ヴィトン」「ソニー」「ロレックス」

2007年12月14日 06:30

時節イメージ日本総合研究所は12月13日、商品の価格の高さと購入意欲に関する調査の結果を発表した。それによると値段が高くても買いたい商品のブランドは、高価なブランド名で知られている「ルイ・ヴィトン」「ソニー」「ロレックス」などであることが明らかになった。また、そのような「値段などお構いなしにどうしても欲しい商品」は購入者自分自身のために買う、という人が大部分の回答を占めている。リリースではこの傾向を「自己愛」的な消費行動と分析している(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は9月4日から7日までの間にgooリサーチによって行なわれた(インターネット経由調査)もので、有効回答数は1097人。男女比は53.9対46.1。年齢層は50代以上と30代が25.2%、40代25.0%、20代24.7%。

高価なブランドは自分のため

元々値段が高い商品の場合には「値段が高くても買いたい」のは仕方の無いところだが、「値段が高くても買いたい商品」のカテゴリーから見たランキングでは「家電」がもっとも多く21%を占め、次いで車14.1%、靴・バッグ10.9%となっている。

値段が高くても買いたい商品
値段が高くても買いたい商品

年収で大別してみると、特に高所得者層といえる1500万円以上の層では、衣料品、時計、靴・バッグなど、高級ブランド品が数多く展開する「自分自身のためのファッション関連商品」への回答が多いのが分かる。自己主張のために着飾る道具には、お金を惜しまない傾向があるのだろう。

この傾向は「値段が高くても買いたい商品は誰のためのものか」という問いにも現れており、全体平均が7割強に対し1500万円以上では8割強が「自分自身のため」と答えている。

値段が高い商品は誰のため?
値段が高い商品は誰のため?

欲しいブランド「ルイ・ヴィトン」、価値が高いブランド「エルメス」

「値段が高くても買いたいブランド」の問いには、「ルイ・ヴィトン」がトップについた。

■値段が高くても買いたいブランド

1位……ルイ・ヴィトン
2位……ソニー
3位……ロレックス
4位……トヨタ
5位……カルティエ


もっともこの順位はトップのルイ・ヴィトンでも2.4%、ソニーで1.7%と非常に回答がばらついており、順位をつけるにも得票の差異があまりなく、誤差の範囲に近いと考えられなくもない。要はそれだけ「どうしてもほしいブランド」への趣向が多様化していることがうかがえる。

一方、買いたいかどうかは別として「もっとも価値が高い」ブランドについてたずねたところ、「欲しい」とは違った傾向が見られた。

■もっとも価値が高いと思うブランド

1位……エルメス
2位……ルイ・ヴィトン
3位……シャネル
4位……メルセデス・ベンツ
5位……ロレックス


順位は違えど「買いたいブランド」とさほど変わりがないと思われるかもしれないが、得票数に大きな違いがある。エルメスは7.1%、ルイ・ヴィトンは3.0%と、「買いたいブランド」と比べて同じ順位でも3倍近い支持率を集めている。自分の趣味趣向も考慮した「価値が高いブランド」はそれぞれの価値観にマッチしたものかどうかが加わるのでばらつきが出るが、単に「価値が高い」という判定基準ではある程度まとまった共通の価値観があるようだ。

この傾向は男性よりも女性の方が強い。回答ブランド数は男性の場合72だったが女性の場合は43に過ぎなかった。上位陣の得票数も女性に限ると、上位ブランドの得票数はきわめて高い。

■もっとも価値が高いと思うブランド(女性限定)

1位……エルメス(12.8%)
2位……シャネル(4.7%)
3位……ルイ・ヴィトン(3.4%)
4位……カルティエ(1.8%)
5位……メルセデス・ベンツ(1.2%)


とりわけエルメス、シャネルに対する興味は尽きないようだ。


今調査レポートではまとめとして「値段が高くても欲しい商品、ブランドは自分自身を装うためという傾向が強い」と記している。特に年収が高い人ほど(自分の)ファッションへの関心が高く、自己表現への想いも強いという。逆にいえば誰もが自己アピールをしたいと考えており、年収が高い人ならその手段としてお金を使うことができると表現できよう(あるいはナルシシズムの強化発現とも言うべきか)。

さらに年収が高い人の場合は、元々「手段」を持っていることからファッションに関心が深く、周囲と同じであるよりは自己表現・他と違った表現をしたい傾向が強い。それに加えて「気に入った商品は知人や友人に紹介したい」という口コミを積極的に行なうという結果も出ており、これらのデータから高年収層は「消費を引っ張る先駆者」的な存在になりうると分析している。

まさに「衣食足りて礼節を知る」という言葉を実感できる調査結果・分析といえるだろう。

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