子どものせきには「そばはちみつ」が何よりの薬!?

2007年12月06日 08:00

はちみつイメージ【ロイター通信】などが伝えているように、子どものせきについて市販されているせき止め薬より「はちみつ」の方が効果が高いという研究結果がアメリカのペンシルバニア州立大学の研究チームの研究結果によって明らかになった。元々身体に良いとされ、風邪引きや体調不良の際に好まれる「自然の恵み」ではあるが、科学的な統計データとしてその効用が認められたのは珍しい。

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詳細はアメリカの医学系研究報告書をまとめたArchives of Pediatrics & Adolescent Medicine内に【Effect of Honey, Dextromethorphan, and No Treatment on Nocturnal Cough and Sleep Quality for Coughing Children and Their Parents】というタイトルで記載されている。概要はロイターの元記事にもあるとおり、スプーン一杯分くらいの少量のはちみつが、市販のせき止め薬の成分であるデキストロメトルファン(dextromethorphan)と比べてどの程度の効用の違いがあるのかを調査(アメリカ農務省の傘下にあるNational Honey Board・アメリカはちみつ協会から資金援助を受けての研究過程におけるもの)。

はちみつイメージ105人の2歳から18歳の、せき、あるいは上気道感染症による睡眠障害を持つ子どもに対し、2005年9月から2006年12月までの間に調査を実施。デキストロメトルファンを成分に持つせき薬、そばはちみつを別途(正確には「そばはつみつ」「はちみつ風味のせき薬」「何も与えず」の3パターン。前者二つは外見や印象で効用が左右されないための配慮)に与えて効用をモニターしたところ、単なるせき薬よりもそばはちみつを与えた方が効果が高い結果が得られた。これははつみつ(とりわけそばはちみつ)に多く含まれる抗酸化物質がプラスに働いたのではないかとしている。

研究チームでは対象人数をさらに125人に増やし追調査をするとしているが、現時点で「はちみつはせき、あるいは上気道感染症による睡眠不足に悩んでいる子どもにぴったりな『薬』なのかもしれない」と結論付けている。

なお元記事にもあるが、はちみつは一歳未満の子どもに与えてはいけないので注意が必要。これは天然のはちみつには自然界に存在するボツリヌス菌がまれに混入することがあり、腸内の細菌がまだ少なく腸が発達していない一歳未満の子どもが食べると、幼児ボツリヌス症を発症する恐れがあるため(【参考:はちみつ専門店 ラベイユ】)。

当方の実家では趣味ではちみつを作っているため、時々天然のはちみつが送られてくることがある。中でも夏に咲くそばのはちみつは色が濃く、独特な香りがするのだが、鉄分などが多くもっとも健康に良いとの(実体験による)話を聞いていた。当方は幸いにも幼い時にかかっていたぜん息もほぼ完治したが、せきで悩んでいる人(特に体力が無い子ども)は多い。今調査結果については、特に抗酸化物質とせきとの関係において、さらに科学的な研究を進める必要があるだろうが、検証結果としてそのような好成績が上がっているのなら、試してみる価値はあるのだろう。


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