エーザイが肥満症治療薬KES524の国内販売承認を申請

2007年12月01日 12:00

お薬イメージ【エーザイ(4523)】は11月29日、開発を進めていた肥満症治療剤KES524(シブトラミン塩酸塩水和物)について、国内での製造販売承認の申請を行なったと発表した。特に問題がなければ1年強で販売できる見通し(【発表リリース】)。

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KES524はセロトニンやノルアドレナリン再取り込み阻害作用に基づく肥満症治療剤で、すでに世界83か国で承認済み。日本国内ではエーザイが独占的な開発・販売権を有している飲み薬。服用することで満腹感を得やすくして必要以上の栄養摂取をおさえ、体の中での熱生成を高めて体重を減らす効用を持つ。現在のところ副作用として便秘や口の中の乾き、心拍数の増加などが見られている。エーザイ側では肥満症、そしてメタボリック症候群などにおける新薬を日本国内にも投入し、国内事業のさらなる強化を図る。

リリースには本薬を服用した場合と偽薬を服用した場合の体重減少度の違いについてグラフが掲載されているが、確かに明らかな効果が出ているのが分かる。薬に頼って肥満を解消するのもどうか、という意見もあるだろうが、「ひとつの手段」として存在すること自体は「あり」だろう。

何の問題も起きなければ来年か再来年には製品として日本国内でも発売されることになる。その頃には「特定健診」もスタートし、今まで以上にメタボリック症候群への注目関心が高まっていることだろう。KES524へのニーズもそれに伴い、増えているに違いない。

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