11月度のコンビニ売上高、客単価減少が響き二か月連続で既存店はマイナス・弁当不調は続く

2007年12月24日 12:00

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は12月20日、11月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると既存店ベースの来店客数は前年同月比でプラスになったものの客単価(平均購入額)が伸び悩み、結果として既存店売上高も二か月連続して前年同月比マイナスに終わった。お弁当不調の傾向は相変わらず(【発表リリース、PDF】)。

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今調査結果の概要は一覧を収録した記事【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】で説明している。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は二か月連続マイナス、全店は5か月連続プラス
・全店ベース……+1.8%
・既存店ベース…-0.5%

●店舗数
・+0.9%

●来店客数:既存店は4か月連続プラス、全店は16か月連続プラス
・全店ベース……+2.9%
・既存店ベース…+0.7%

●平均客単価:全店・既存店とも4か月連続マイナス
・全店ベース……-1.0%(579.8円)
・既存店ベース…-1.2%(574.8円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+2.0%←お弁当は不調だがパスタやおにぎりでカバー
・加工食品……-0.2%
・非食品………+2.5%
・サービス……+9.8%←相変わらず堅調
・合計…………+1.8%

※既存店……1年以上営業中の店舗


先月同様「軽食部門が伸びたが食品メインのお弁当が不調」という傾向が強い。昨今コンビ二で相次いで「メガ食品」が企画販売されているが、お弁当部門の不調が大きな原因なのだろう。「客単価アップ」「売上アップ」の両方を狙えお客に対するアピール度の強い「メガ食品」を全面展開したい気持ちは十分に分かるが、安易な企画は諸刃の剣になりうることを注意すべき。

また、お弁当の不調を軽食のパスタやおにぎりでカバーし、全店ベースでは日配食品部門の売上が前年同月比プラスに転じていることも注目。小食派が増えたのか、食費を節約する傾向が強まっているのかは不明だが、もし後者が主要因ならばこの傾向はしばらく続くことだろう。

先月も少々触れたが、この冬からは主要食品の値上げが相次いで行なわれる。商品によっては定価を変えずに構成量を減らすところもあるので、見た目の売上に変化はないかもしれないが、顧客満足度は減少するので、長い目で見れば来客数の減少を導きかねない。サービス部門がここのところ堅調さを続けているあたり、コンビニが「いつでも商品を買える場所」から「いつでも開いていてサービスを受けられる場所」に変わりつつある傾向が見られる中、いかに店内配置の商品に手をとってもらい、レジまで運んでもらえるようにするのか。各店舗なりの工夫が求められるに違いない。


(最終更新:2013/08/18)

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