投資信託運用実績、11月は単月で過去最大の赤字額・資産減少額も過去二番目

2007年12月15日 12:00

株式イメージ投資信託協会は12月13日、11月の投資信託に関する運用実績などのデータを発表した。それによると投資信託の運用実績は4兆3640億円の赤字となったことが明らかになった。この額は単月赤字としてはバブル崩壊時の赤字も含めて過去最高を記録しており、いかにサブプライムローン問題が株価に大きな影響を与えているかが分かる(【発表リリース、PDF】)。

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2007年11月における投資信託の各種データは次の通り。

●純資産総額……78兆2378億円
 設定額6兆4079億円、解約額5兆8648億円(差し引き4498億円資産増加)
 先月比3兆9142億円減(そのうち運用による減少4兆3640億円)
[株式投信]
・純資産総額……65兆4447億円
 設定額2兆1617億円、解約額1兆3301億円(差し引き7383億円資産増加)
 先月比3兆6236億円減(そのうち運用による減少4兆3620億円)
[公社型投信]
・純資産総額……9兆8920億円
 設定額4兆1145億円、解約額4兆3703億円(差し引き2558億円資産減少)
 先月比2579億円減
[MMF]
・純資産総額……2兆9010億円
 設定額1316億円、解約額1643億円(差し引き326億円資産減少)


サブプライムローン問題の影響で金融市場が軟調化し、株価も大幅に下落したのが大きく影響し、株式投資信託も大きな損失を計上している。株式投資信託の資産残高減少額3兆6236億円は過去二番目の大きさで、バブル崩壊で株価が急落した1990年9月の4兆0834億円に次ぐものとなっている。運用実績4兆3640億円のマイナスは、同じく1990年9月の3兆9649億円を超えるもので、17年2か月ぶりに記録を更新したことになる。

さらに新規契約から解約を差し引いた、資産の流入額も2003年8月以降4年3か月連続してプラスを維持しているものの、今年前半期がほぼ毎月数兆円規模だったのに対し、後半期は1兆円を超えたのが8月のみであることなど、2005年前後から上昇を続けていた流入額は今年後半から減少する傾向にある。

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