日本人 10人に1人は 75歳以上

2007年11月24日 12:00

お年寄りイメージ総務省統計局は11月21日、統計トピックスとして「最近の人口動向~「人口推計月報」から~」を公開した。それによると日本の人口に占める75歳以上の割合は11月に10.0%となり、はじめて10%台に達したことが明らかになった。高齢化・人口の逆ピラミッド化が叫ばれ始めて久しいが、その状況が進展しつつあることを裏付ける事実がまた一つ判明したことになる(【発表リリース】)。

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総務省では国勢調査をもとに、出生児数や死亡数、さらには日本に出入国数する外国人の数などを計算した上で、最終的に日本の人口がどれだけになるのかを推計し公開している。今回発表された概要によれば、日本の人口は11月1日現在で1億2779万人。昨年10月1日現在の1億2777万人からは2万人ほど増えている計算になる。そのうち、75歳以上の人口は1276万人で、同じく去年10月1日の1217万人とくらべると59万人増えたことになる。

年齢階級別人口及び割合の推移
年齢階級別人口及び割合の推移
65歳以上及び75歳以上人口割合の推移
65歳以上及び75歳以上人口割合の推移

75歳以上の人口については、統計をはじめた1950年当時は1.3%にしか過ぎなかった。それが1975年には2.5%とほぼ倍増し、1990年(平成2年)には4.8%、2005年には9.1%と急激に増加している。

一方で、若年層の比率は減少の一途をたどり、15~64歳の層も(上記表を見るかぎりでは)1995年から減少し始めている。これは高齢化がより一層進展していることを指し示している。

日本の人口そのものが減少傾向を見せる兆候があり、高齢化と相まって国力そのものの減退の一因となるという話はすでに【日本の人口は2055年に8993万人へ減少、国立社会保障・人口問題研究所発表】でお伝えしたとおり。「一人頭の'質'を2倍にすれば人口が半分になってもまったく問題ないではないか」とする考えもあるが、それはゲーム的な思考に過ぎず、人間自身はそんな簡単に「レベルアップ」するはずもない。

少子化対策、つまりは人口対策は有効な手段にしても無策にしても、その時点ではなく数年、数十年の単位で少しずつ、しかし確実に、じわじわと効果が現れてくる。その場で派手な成果が見えないからといって手をこまいて何もしないのでは、次世代へのバトンが渡せなくなる。

人口対策に成功している先進諸国の事例などいくらでもある。このように統計データで「予兆」を知るだけの英知があるのだから、成功事例を参考にするなりして、一刻も早く手を打つべきなのだろう。

(最終更新:2013/08/18)

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