ガソリン高騰物語「300円以上でも運転止めない」65.2%

2007年11月08日 08:00

軽自動車イメージ中古車情報支援サイト【オークネット.jp】が11月7日に発表したところによると、相次ぐガソリンの高騰でおサイフの中身がますます厳しくなるマイカー族の中で「1リットルあたり300円以上になっても乗り続ける」と答えた人は65.2%に登ることが明らかになった。「300円」は物の例えであるがさらに上昇を続ける気配を見せるガソリン価格、ハンドルを握るドライバーの手はますますやせ細りそうである(【発表リリース】)。

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今調査はオークネット.jp上で9月27日から約1か月間に渡り、18歳以上の自動車ユーザーを対象に行われ、有効回答数は1189人分。男女比は6対4。年齢構成層は30歳代が32.6%、20歳代が25.5%など。

「リッター1000円以上でも運転し続ける」26.4%

レギュラーガソリンの価格が1リットルあたりいくらになったら自動車に乗るのを止めるかという問いには、「200円」と答えた人がもっとも多く28.4%を占めた。

■レギュラーガソリンの価格が1リットルあたりいくらになったら自動車に乗るのを止めるか

・1位:200円……28.4%
・2位:300円……26.8%
・3位:500円……18.7%
・4位:250円……6.1%

・「300円以上でも止めない」……65.2%
・「1000円以上でも止めない」……26.4%


地域差はあるが現在レギュラーガソリンの価格は1リットルあたり150円前後で推移している。「300円」となるとその2倍の価格だが、そこまで上昇しても全体の2/3は運転を続けるという。調査対象は自動車ユーザーだが、「趣味で乗る」よりは仕事など「何らかの理由で自動車に乗らざるを得ない」人が多数を占めているのだろう。

……と思ったのだが、「保有自動車の使用用途」の調査項目もあった。それによると過半数が私用とのこと。

■現在所有している自動車の用途は

1位:私用(ドライブ・買い物等)……55%
2位:通勤・通学……35%
3位:仕事(運搬・営業等)……8%
4位:趣味……2%

通勤や通学も仕事上の都合と考えれば、「仕事上自動車に乗らねばならない」人は43%と約半分。残りの過半数は大体が「私用」などいうことになる。私用と仕事上が大体半分半分の調査層でも、「300円以上でも止めないが6割強」「1000円以上でも止めないが2割強」という数字が出ているわけだ。後者はともかく前者は「自動車」という趣味に対する愛の深さが分かる。


ガソリン高騰が変えるユーザー性向……燃費が重要項目に

自動車の選択基準についていくつかの問いも行なわれている。まず「燃費を優先するか本体価格を優先するか」という、携帯電話における「通話料金の安さを選択するか携帯本体の価格を優先するか」と似たような質問。こちらは圧倒的に「燃費優先」が選ばれた。

■どちらを選ぶか

・「燃費はいいけど、車両価格が高い自動車」……79%
・「燃費は悪いけど、車両価格が安い自動車」……21%


燃費の良し悪しの場合、ガソリン価格が高ければ高いほど燃費の良さで車両の高さは早く取り返せる傾向にある。燃費優先派がこれだけ多い(8割近い)のも、それだけガソリン価格が高いと思われている裏返しでもあろう。

続いて自動車購入の際に重要視するポイントについて。

■自動車購入の際に重要視するポイントについて

<最も重要>              
1位:価格……30%
2位:デザイン・スタイル……24%
3位:燃費……19%
4位:機能・装備……14%
5位:タイプ・サイズ……12%

<2番目に重要>
1位:価格……32%
2位:燃費……23%
3位:デザイン・スタイル……18%
4位:機能・装備……18%
5位:タイプ・サイズ……8%


デザインやサイズ、機能や装備などが重要かと思われたが、それらの項目はあまり上位にはなく、価格や燃費などが上位についているのが目立つ。元々自動車の単価は高いので(本体)価格が気になるのは当然だが、燃費が上位に来ているのは、やはりランニングコストが気になるからだろう。

「ランニングコスト」をどれだけ気にしているのか分かるのが、次の「今後このままガソリン価格の高騰が続くとしたら、次回購入したいと思うのはどんな自動車か」という問い。これには、設問上の問題もあるが「燃費が良い自動車」と答えた人がもっとも多く4割を占めている。

■今後このままガソリン価格の高騰が続くとしたら、次回購入したいと思うのはどんな自動車か

1位:燃費が良い車……39.6%
2位:ハイブリッド車……22.5%
3位:軽自動車……19.3%
4位:わからない……5.6%


質問があからさまなので当然といえば当然だが、単純に「燃費が良い車」だけでなく、ハイブリッド車や軽自動車の選択が多いのにも注目したい。逆に考えれば少なからずの人が、これらの自動車はランニングコストが良いと認識していることになるからだ。両タイプのニーズが今後も高いままで推移することがうかがえよう。

燃費向上のためにしていることは「急な制動をしない」「あまり乗らない」

最後に、「燃費向上のためにしていること」について複数回答でたずねたところ、「急発進・急加速をしない」が3割近くを占めた。

■燃費向上のためにしていること

・1位:急発進・急加速をしない……30%
・2位:車に乗る頻度を減らす……24%
・3位:スピードを出さない……19%
・4位:アイドリングストップ……13%
・5位:なし……5%
・6位:燃費の良い車に乗り換えた……5%
・7位:燃費向上グッズを使用している……5%


「自動車に乗る頻度を減らす」はともかく、急制動をしないことやスピードを出さない、アイドリングストップなど、ほとんどすべての項目が「燃費向上」=「地球に優しい」とされていてる行動であることが分かる。運転上のテクニックは慣れるまでに時間がかかるが、一度慣れてしまえば本人が意識しなくとも自然にやってしまうものだ。


ジム・ロジャーズ氏による「原油100ドル説」はまもなく現実のものとなることが容易に想像できるし、最近では「2030年までに150ドル突破もあり得る」と伝えている。単純に原油の絶対量の不足云々ではなく、需要の急増以外に投機対象になっていることや、ドルの価値の低下による相対的な商品価格の高騰が一因ということだ。

現時点では「ガソリン300円時代なんて、ありえないよな」という思いが大勢を占めている。しかし数年後には「ありえるかも」などと思えてくるかもしれない。

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