「2011年直前にテレビ買い替え予定」は4割強・地デジ完全切り替えに向けて

2007年11月26日 06:30

テレビイメージMM総研は11月20日、2011年にテレビ放送においてアナログ形式が終了し、完全に地デジ(地上デジタル放送)に切り替わるのに際し、地デジ対応テレビへの買い替え時期に関する調査結果を発表した。それによると完全切り替え時期である2011年とその前年の2010年に入ってから地デジ対応テレビに買い換えると回答した人は全体の4割を超えていることが明らかになった。テレビメーカーでは地デジテレビへの買い替え特需を期待しているようだが、その特需効果が現れるのはもう少し先のお話になりそうだ(【発表リリース】)。

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「地上デジタルテレビ放送」こと「地デジ」は新世代のテレビ放送形式で、現在まで主流の座にある「地上アナログ放送」にとって替わる方法として急速に普及が進んでいる。また、2011年7月には地上アナログ放送による放送が停止され、原則として地デジ未対応アナログテレビではテレビ放送が受信できなくなる(つまり「テレビが見られなくなる」)。

地デジ(地上デジタル)放送への切り替えは現在のところ2011年7月には全面移行することが決定しており、それ以降は現在のアナログテレビだけではテレビ放送が受信できなくなる。一方で、十分な告知活動は行うに違いないが、それでも2011年7月になると「テレビが映らない。どうしよう」と(地デジ未対応のテレビでは放送が受信できなくなることを理解せずに)困る人が多数現れるものと思われる。総務省ではこれを憂慮すべき事態であるとし、例えば低所得者層に無料あるいは安価な価格で「アナログテレビに取り付けることで地デジ放送を閲覧できるチューナーを提供する」ことを検討している。

今アンケートはテレビを利用する男女1012人(男女構成比45.5対54.5)に対しウェブ経由(gooリサーチの会員モニターを用いた調査)で11月6日~8日の間に行なわれたもの。年齢構成比は30~34歳がもっとも多く18.9%、次いで35~39歳が17.5%など30代の回答者が多い。

買い替え済み、買い替え予定、チューナーで対応……地デジ対策は人それぞれ

「2011年に地デジへ切り替わり、現行のアナログテレビでは放送が見られなくなる」ということを知っている人は99.4%とほぼすべての人に告知は済んでいると考えてよい結果が出ている。では地デジテレビへ買い換える予定のある人はどれくらいいるのだろうか。

■アナログから地デジへの買い替え意向

(買い替え派)
・すでに買い替え済み……14.2%
・買い替え予定あり……40.2%
(既存テレビ有効活用派)
・チューナーで対応予定……14.4%
・契約しているCATVで対応予定……9.7%
(その他)
・買い換えない……21.4%


気が早いのかテレビそのものの買い替えの際に「せっかくだから」と地デジ対応にしたのか、それともAV機器マニアなのかは不明だが、すでに買い替え済みとした人が14.2%を占めている。

一方でチューナーや契約CATVを利用して現行のテレビを使い続ける人も3割近くいるが、この人たちも他の理由(大型テレビがほしい、現行テレビが故障したなど)で買い換える際には必然的に地デジ対応テレビになるのだろう。単に「地デジに切り替わるという理由だけでテレビまで買い換える必要は無い」と考えているだけの話であり、将来的には「地デジテレビ」派になるものと思われる。

気になるのは「買い換えない」と答えた2割強の層。アンケートデータをよく見てみると、複数テレビを所有している人にそれぞれのテレビに対して質問しているので、この「買い換えない」という回答には「他のテレビが地デジ対応しているから(対応させるから)、このテレビは買い換えたり対応させる必要はない(つまり切り替わりが行なわれ放送が見られなくなったら廃棄する)」という意見が多数含まれているものと思われる。

とはいえ、それがすべてを占めているわけでもなく、少なからずの人が携帯電話やパソコン上でのテレビ閲覧、あるいはテレビそのものの閲覧を止めてしまう可能性を示唆しているといえる。

買い替え派 4割以上は 直前駆け込み

地デジテレビについて、買い替えはいつごろ行なう予定、あるいはすでに買い換えているのだろうか。チューナーを利用せず、「地デジ対応テレビに買い換える(買い換えている)」と回答した人の、具体的予定(購入した)年の回答が次の通り。

地デジテレビへの買い替え時期
地デジテレビへの買い替え時期

今年一杯を「買い替え済み」として計算しても、買い替え派のうちすでに地デジテレビに買い換えた人は全体の3割程度にしか過ぎず、「まだ4年もあるのだから急いで買い換える必要もあるまい」と考えている人が多数を占めていることが分かる。

一方、大きなイベントが行なわれる時期、例えば来年の北京オリンピックや2010年のワールドカップの年には、需要が伸びることが予想される。単に地デジ切り替えが間近に迫っているからテレビを買い換えるというわけではなく、「期待のイベントを新しいテレビで見たい。せっかくだから地デジに切り替えておこうか」という考え方なのだろう。

また、地デジに完全移行する2011年当年やその直前2010年には大幅に需要が伸びることが予想される(2010年にはワールドカップが開催される、というのもあるが)。移行当年と前年だけで、44.3%の人が買い替えを予定している。これらは「ぎりぎりまで現行のアナログテレビで我慢して、地デジ対応テレビの種類が増えて競争も激化し、よい性能のものが今よりは安価で買えるようになるだろう」という目論見を持つ、賢い消費者による選択の結果と推定される。


同アンケートではテレビの大規模な買い替え需要に伴い、旧来のテレビの廃棄処分方法についてもスポットライトをあてている。それによると今後は中古に出したり知人に譲るパターンが少なくなり、新規に購入したお店に下取りしてもらう傾向が増えるものと予想している。旧来のテレビはアナログ形式なため、間もなく放送が見られなくなることを考えると、中古や他人への譲渡もあまり意味を成さない。今後はエアコンや冷蔵庫の下取りサービスと同じように、現行の機器を下取りしてくれるサービスを付加価値として提供する店舗が増えてくることだろう。

また、地デジへの切り替えは「テレビ」というメディアが大規模な切り替えを余儀なくされるタイミングであるとも言われている。放送形式が変わるタイミングは、視聴者層や視聴者意識が切り替わるのと意味を同じくする、というものだ。「買い換えない」層が2桁代のパーセンテージで存在することの不気味さや、今後携帯電話・パソコンでのワンセグ放送の普及もあわせて考えると、地デジ切り替えの2011年までにはテレビ本体だけでなく流される放送コンテンツにも大きな変革がおきることだろう。

機会があれば今件について、トップページなどでアンケートを採り読者の方々の意見を求めたいところだ。

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