大阪の子どもたちの安全を守る印は「青いウサギの回転灯」

2007年10月29日 06:30

うさぎ型回転灯イメージ大阪府では去年から、地域ボランティアを支援する事業の一環として、青色回転灯を配布している。子どもの安全を見守り巡回しているボランティアの車に取り付けて、その車の存在を不特定多数の人に知らしめるのが目的。よくないことを考える人がいても、その巡回車の存在に気が付いたら退散するかもしれない、という威圧効果も狙っている。その青色回転灯の愛らしさが目についたのでここで紹介する。正式名称は「着脱式青色回転灯」、通称「うさぎ型回転灯」である。

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青色回転灯は模倣や悪用されないよう独自のデザインが求められた。しかし同時に「子どもの安全を守るためのパトロールをしている」という意味合いから、子どもにも親しまれるものでなければならない。威圧効果だけを狙い鬼瓦の格好の回転灯を作るわけにもいかない……ということでうさぎの形が選ばれたとのこと。

こちらが府から制作業者に提示された仕様書(PDF)だが、サイズは165×186×272ミリとごく普通の回転灯。電源はコードから供給され、磁石で車の天井部に装着される仕組み。オリジナルの金型は大阪府側が持っているので、第三者が同じものを作ることはできない。写真などのデータを見る限り、制作は回転灯の専門会社【パトライト(6825)】が行なっているようだ。

元々大阪では以前から役所職員による公用車での防犯パトロールが行なわれていた。このパトロールには青色回転灯が用いられていたため「青色防犯パトロール」と呼ばれていたという。この活動を地域ボランティアにも広め、その活動を促進すると共に効力を高めるため、この「うさぎ型回転灯」が作られたわけだ。

「うさぎ型回転灯」をつけるボランティアの様子
「うさぎ型回転灯」をつけるボランティアの様子(【みのおトピックス2007年4月27日号より】)





Youtubeに掲載されていた「うさぎ型回転灯BFM-101G」の動画。展示会か何かで撮影されたようだ。どのように光るのかが一目瞭然

ボランティアなら誰でも「うさぎ型回転灯」をつけられるというわけではなく、各警察署に申請を行い、講習を受講し証明を受けて、該当者が最低一人はパトロールカーに搭乗している必要がある。

当方(不破)は東京都民で大阪府へはここ数年来足を運んでいないので実物は見たことが無いが、動画を見る限り非常に目立つ。元々公的機関の車両は赤、それ以外の緊急車両は青というのが回転灯における色付けの「しきたり」だが、うさぎ型なら子どものウケも良く、独自性が保て、「府と警察の許可を受けた公式のボランティアの車だ」というのが一目で分かる。

「大阪がうさぎならうちはコアラだ」「ならばパンダを」「ネコでもいいな」など地域毎のオリジナルデザインによる回転灯がちまたにあふれかえるのもどうかと思うが(笑)、どこもかしも同じような形状の回転灯よりは大阪府のような発想のものの方が柔軟性に富んでいるし、市民のことを考えているような気もする。

大阪府の粋な発想に、賛美の拍手を贈りたいものだ。

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