ビックカメラ、ベスト電器の増資を引き受けて筆頭株主に・業務提携も

2007年09月21日 06:30

ビックカメライメージ家電量販店では売り上げ第3位の【ビックカメラ(3048)】と第6位の【ベスト電器(8175)】は9月20日、資本・業務の両面で提携を行なうと発表した。具体的にはベスト電器が10月に実施する第三者割当増資をビックカメラが引き受けて、ビックカメラがベスト電器の筆頭株主になる。すでにビックカメラは業界第2位の【エディオン(2730)】とも資本業務提携を結んでいるため、3社の売上高は2006年度ベースで1.65兆円となり、業界トップの【ヤマダ電機(9831)】1.44兆円を上回ることになる(【発表リリース、PDF】)。

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リリースによると今回の業務提携は両社の物流、修理拠点の相互利用を行いコスト削減に寄与するだけでなく、商品の共同開発も行なうためとのこと。さらに人材の相互交流、海外事業ノウハウの共有など、国内だけでなく国外への共同展開も模索している。ビックカメラにとっては、比較的事業展開が弱いエリアである九州地区に強い事業基盤を持つベスト電器との提携は、全国展開を行なうにあたり「渡りに船」であったと思われる。

今回の第三者割当増資で発酵される株数は842万7000株。発行価額は677円。この発行でベスト電器側は56億7800万円を調達する。この調達金は昨年12月に子会社化した「さくらや」の借入金113億円の返済に全額を充てる。一方ビックカメラは株式取得後、ベスト電器の9.33%を保有する筆頭株主になる。

なお2006年度における家電量販店の業績(売上高)概要は次の通り。

・ヤマダ電機……1兆4436億6100万円
・エディオン……7402億9300万円
・ビックカメラ……5380億円
・コジマ……5013億3500万円
・ケーズホールディングス……4311億1800万円
・ベスト電器……3689億7900万円
・上新電機……3157億2900万円
・ノジマ……1279億1000万円
etc.


冒頭にも記したがビックカメラはすでにエディオンとも提携を結んでいる。今回の資本業務提携により、業界2位+3位+6位のグループ化が果たされたことになる。売上高の合計は(2006年度ベースで)1兆6472億7200万円となり、ヤマダ電機の1兆4436億6100万円を大きく上回ることになる。

内需低迷で小売業の業界再編が待ったなしの状況にあるといわれているが、今回の両社による業務・資本提携は家電業界における大きなムーブメントのきっかけになることは間違いないだろう。今後上記リストに挙げた上位家電量販店間の各種提携が、これまで以上に積極的に模索されることは想像するに難くない。

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