契約年数が長いのはドコモ>au>ソフトバンク、では移行したい先は……?

2007年09月25日 06:30

モバイルイメージ【価格.com(2371)】が9月21日に発表した調査結果によると、携帯電話の主要3ハードメーカー(キャリア)の中で連続した契約年数がもっとも長いのは【NTTドコモ(9437)】、次いで【au(KDDI)(9433)】【ソフトバンクモバイル(9984)】の順であることが明らかになった。一方、現状において移行したい行き先としてもっとも選ばれているのは「ソフトバンク」であることも分かった。多種多様化が進む携帯電話のキャリアによって、「ドコモ独占体制」が少しずつ「三社(プラスα)の鼎立時代」に映りつつある様子がうかがえる。

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今調査は8月30日から9月11日までの間インターネット経由で行なわれ、回答者数は2404人。男女比は83.1対16.9。現行利用キャリア比はドコモが44.6%、auが30.7%、ソフトバンクが19.1%、ウィルコムが2.7%、所有していないが2.7%。

一つのキャリアに固執する傾向?「5年以上」が過半数

現在契約している携帯電話会社の契約年数期間についてたずねたところ、「5年以上」という長期間と答えた人が過半数を占めた。

現在契約している携帯電話会社の契約年数期間
現在契約している携帯電話会社の契約年数期間

ナンバーポータビリティ導入以前は、キャリアを変えると電話番号まで変わってしまい知人や仕事先への切り替え連絡が非常に面倒だった。ナンバーポータビリティ導入でその面倒くささもなくなったため、以前よりはキャリアを変えるハードルも随分と低くなったものと思われる。同アンケートでは「契約数1年未満」の人に新規契約かナンバーポータビリティを利用したかも尋ねているが、それによれば制度を利用した人は43.4%に登っている。11.4%×43.4%で概算すると、全体の5%強がナンバーポータビリティを用いてキャリアを移行したことになる。今後この割合はじわじわと増えてくるだろう。

とはいえ、よほどの魅力がない限り、キャリアの移行にはちゅうちょしてしまうのも事実。元々最初のキャリアを選んだのにはそれなりの理由があるわけだし、キャリアごとの「くせ」に慣れてしまうと、他キャリアに移行するメリットを見出すことが難しい。また「さっさと他のキャリアに移りたい!」と不満がさく裂するほど、ひどいサービスを提供しているキャリアも現状では見受けられないからだ。

特に「天下の」NTTドコモユーザーには「現状維持のメリット」を強く感じている人が多いようで、主要3キャリアの中では「5年以上」がもっとも多い。

各キャリアごとの契約年数
各キャリアごとの契約年数

気になるのはソフトバンクが一番「一年未満」の割合が多いこと。ソフトバンクには5年以上など「ボーダフォンからソフトバンクへの移行前」のものも計測対象となっているが、それにしても新規加入者が多い。ドコモの約3倍、auの2割増しくらいである。それだけソフトバンクに移行してからの今キャリアへの移行者・新規契約者が多いということなのだろう。

移行先、もっとも人気なのはソフトバンク

実際にそれが如実にわかるのは「どの携帯電話会社に移行したいですか」とずばり聞いた設問の答え。半数近くが「ソフトバンク」と答え、二位の「au」をわずかながら引き離している。

どの携帯電話会社に移行したいか(移行決定済み・検討中の人)
どの携帯電話会社に移行したいか(移行決定済み・検討中の人)

移行元と移行先それぞれについて調べたデータでは、ソフトバンクへ流れる人の傾向において「ドコモからau/ソフトバンクへ」がほぼ同数なのに対し、「auからドコモ/ソフトバンクへ」ではソフトバンクに流れる人が圧倒的に多い(5.1対18.1)。現在最大勢力を誇るドコモからソフトバンクへ流れる人が多いのは当然だが、auからも少なからぬ人がソフトバンクに流れていることが分かる。


同調査結果ではキャリア選択の際の重要視ポイントとして「通話料金」がずば抜けており、「料金プランの豊富さ」「本体デザインの良さ」が続き、機能や機種の豊富さなどはそれほど重要に思われていないことが分かる。かつての少機種時代と異なり、どのキャリアも多数の機種・機能の本体を発売しているので、機種選択でキャリアを選ぶ必要性は薄れてきた、ということだろうか。

最重要ポイント「通話料金」において、安いというイメージがもっとも強いのはズバリ「ソフトバンク」という回答も出ている(ソフトバンク50.3%、au17.1%、ドコモ8.2%)。ソフトバンクが他キャリアからの移行率がもっとも高く、ナンバーポータビリティの恩恵を受けているのは、「通話料金が安い」というイメージ(そして実情)からなのだろう。

ユーザーのニーズが大きく変化しない限り、ソフトバンクが現在の料金上の優位性を保ち続ければ、今後もしばらくは他キャリアからの流入が見込め、携帯電話全体のシェアも少しずつ変化してくるに違いない。

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