「料理に関心あり」男性でも7割近く・でも実情は家族が作ってくれたり面倒だから作らない

2007年09月30日 12:00

男性の料理イメージgoo リサーチポータルが9月26日に発表した調査結果によると、男性でも7割近くの人が「料理に関心がある」と考えている一方、家族や恋人などが料理を作ってくれたり、面倒だから料理に関わる事はないという実情が明らかになった。(【発表リリース】)。

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今調査はインターネット経由で8月23日から28日に行われたもので、全国の10~30台の男女545人が回答。男女比は1対1で、学生37%・正社員30%・専業主婦(主夫)12%など。回答数がやや少なめなので、世間の実情とは多少のぶれが生じている可能性がある。

「料理に関心あり」76.3%、男性だけでも69%

料理をすることへの関心があるかどうかという問いには、全体で76.3%、男性だけでも69%が「ある」と答えている。

料理に関心があるかどうか。
料理に関心があるかどうか。

男性よりも家事の経験が多いはずの女性の方が関心率が高いのは当然だが、男性でも7割近くが「料理を作ってみたい」という想いを持っているのは驚かされる。【タカラトミー(7867)】の『いえそば』が、意外にも中高齢男性のニーズが高いというのもその現れだろうか。

その「いえそば」についてアマゾンの感想を見てみると「作ってみたい」「面白そう」という「美味しい・まずいはともかく、料理に挑戦してみたい」という意見がある一方、「どのみち作っても市販品より美味しいとは限らないし、面倒」といったドライな意見もみられるのが興味深い。つまり上記の調査結果にもあるように「料理を作ってみたい」のであって、「美味しい料理を作って食べたい」わけではないことが分かる。

「単に作ってみたい」のなら何度か試しに料理を作り、そこで飽きてしまうかもしれない。そこから「作り続けたい」「美味しいものを作っていきたい」に昇華するには、それなりの経験が必要になるだろう。

料理をしない理由は「他人が作ってくれるから」「面倒だから」

一方で、夕食を自分でつくるかどうかたずねたところ、全体で「作らない」と答えた人は半数近くの47%にのぼった。男女別では女性が34%のみだったが、男性は61%が夕食を週に一度も自分でつくっていない。

ではなぜ作らないのか。その理由は至極当然というかごく普通の理由で、もっとも多いのが「家族や恋人が料理をしてくれる」だった。

あなたが料理をしない理由は?
あなたが料理をしない理由は?

「面倒だから」「料理の仕方が分からないから」が続き、「疲れている」「時間がない」などの回答も上位についている。「必要に迫られていないから料理は作らない」人たちが多数を占めているが、この中には先の質問の回答にもあるように「料理に興味関心がある」人も少なからずいるのだろう。また「料理の仕方が分からないから」は大多数が「分かるのなら作ってみたい」という料理肯定派と思われる。

一方「面倒だから」「疲れている」「時間をかけたくない」は料理を単なる作業・苦行と考えている傾向が見て取れるため、どちらかといえば「料理に関心などない」という料理否定派に属するのだろう。

なお表組化されていないが逆に「夕食を自分で作る人の理由」には「必要に迫られて」「お金がかかるから」がトップで48%ずつ、「栄養バランスをとれる」42%、「家族や恋人が喜ぶ」33%となっている。注目すべきなのは「楽しい」「気分転換」になるという項目で、全体では33・28%だったものの、男性のみでは41・36%と女性よりも高い値を示している。普段料理をする機会が少ないからこそ、「楽しく」「気分転換」になると感じるのだろうか。


記事執筆時には内閣府公式サイトから正式な発表は無いが、9月29日に報道機関向けに発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によれば、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考えに反対する人の割合が、1992年の調査開始以来はじめて半数を超えて52.1%に達したという。しかしその一方、現実の家事分担において「食事の支度」を妻の仕事として挙げたのは85.6%にも及ぶとのこと。「家族や恋人が料理をしてくれる」の72%に近い数字が出ているのは興味深い。

定年退職後の男性が、上記の「いえそば」のようにそば打ちをはじめるなど、料理に目覚めるパターンは多い。「妻の手助けが出来れば」「元々興味があり時間が取れるので」という積極的なものから「(離婚や別居で)自分で食事をつくらねばならない環境に追いやられたので」など、いたたまれない理由によるものもある。

そして後者はともかく前者の理由から料理を作る人たちの多くが、上記アンケートの「夕食を自分で作る人の理由」にあった「栄養バランスをとれる」「家族や恋人が喜ぶ」と浅からぬ関係を持っているのが分かる。

極論を言えば今日びコンビニやお弁当屋の惣菜による中食、インスタント食品、宅配によるサービスなどを用いることで、自分で料理をしなくても生きてはいける。そして料理にはそれなりの手間ひまがかかるし面倒な面もある。しかしそれ以上に、今回のアンケート結果にあるようなメリットも多い。心底嫌いな人は別として、少しでも興味のある人は、時間を見つけてチャレンジしてみてはいかがだろうか。


(最終更新:2013/09/08)

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