【更新】8月度の外食産業の売り上げは前年同月比でプラス5.1%・客足、客単価共にわずかだがプラスへ

2007年09月26日 12:30

日本フードサービス協会は9月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2007年8月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス5.1%となり大きく伸びたことが明らかになった。曜日のめぐりは昨年と変わりなく気温もやや高めだったものの、雨の日が少なかったことが客数の増加の一因と協会側では分析している([発表リリース])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が148、店舗数は28586店舗(既存店はそれぞれ143、24307)。

全業態すべてを合わせた8月度売り上げ状況は、前年同月比で105.1%と前年を5.1%と大幅に上回る結果となった。業態別ではファストフード業態が伸び、ファミリーレストランの落ち込みがかえって目立つ(先月とこの傾向は変わらない)。客単価も全体で0.1%とわずかだが前年同月比で上回り、客数の大幅増加(5.0%)がそれを後押し、売上高の大幅増加につながった。

客数が5%以上の大きな伸びを見せたのは、気温が高いものの雨が降った日が少なかったのが要因(東京では昨年は8日、今年は3日。大阪では昨年7日、今年5日)。特にファーストフード、とりわけ和風の店舗の売上高が著しい(20.6%のプラス)。一方でファミリーレストランは和風・洋風は健闘しているものの、ファミレスの王道ともいえる中華・焼き肉共に売上高で10%弱の下落を示している。客単価・店舗数共にあまり変化が見られないところをみても、客そのものが減っているのが大きな要因。トレンドが変わったということだろうか。

全店データ(既存店、新店合わせて)
全店データ(既存店、新店合わせて)
「ファーストフード」躍進
→「中食」の広まり?

既存店のみで集計すると売上高は前年同月比で101.7%、客単価は100.2%。今月の売り上げ高増は新規展開店舗の飛躍が大きく貢献していたものの、既存店も奮闘していたことが分かる。

ここ数か月のデータを見る限り、最近の外食トレンドは「中華や焼き肉などのファミレス」から、お手軽に楽しめる「ファーストフード」、特に和食に移りつつあるようだ。なお今データでは区分していないが、「ファーストフード」には店舗内で食べるタイプとテイクアウト(俗にいう「中食」向けの総菜屋)が含まれる。「ファーストフード」の躍進が著しいのは、実は「中食」の浸透が進んでいるからなのかもしれない。


(最終更新:2013/08/19)

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