株式投資そのものを減らす動きが目立つ…野村證券(8604)、2007年7月計測分の個人投資家動向を発表

2007年08月11日 19:30

株式イメージ【野村證券(8604)】の金融経済研究所は8月6日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2007年8月発表分、PDF】)。

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今調査は1000件を対象に7月20日から23日に行われたもので、男女比は68.4対31.6。年齢層は40歳代がもっとも多く30.4%、ついで30歳代が27.6%、50歳代が22.3%。金融資産額は1000万円~3000万円がもっとも多く24.3%、ついで200万円未満が21.3%、200万円~500万円が20.1%と続いている。

1銘柄あたりの保有期間は2年から5年未満がもっとも多く20.9%を占めている。次いで1年から2年未満が20.8%、6か月から1年未満が16.8%。投資に対し重要視する点は、安定した利益成長がもっとも多く48.2%と約半分を占めている。ついで配当や株主優待が24.7%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わらない。先月よりさらに利益成長への訴求が増えている。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は低下。
・株式投資そのものを減らす動きが目立つ。
・国内政治情勢、国内金利や為替への懸念が広がる。
・魅力的な業種は「素材関係」「機械、造船、重機」「資源関係」。「素材関係」は6か月連続。
・株主総会における議案への反対行動が増加。


という形に。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、先月から引き続きトップに変わりはないものの、二位には再びあの[任天堂(7974)]が入っている。どんなときも中長期的に見ると右肩上がりに見える同社の力強さに惚れた、ということなのだろうか。また珍しく【コマツ(6301)】が四位に入っている。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……[任天堂(7974)]
3位……【新日本製鉄(5401)】
4位……【コマツ(6301)】
5位……【ソニー(6758)】


上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることであり、それだけ今後も活発に売買が行われる可能性が高い。上位であろうと得票差にはさほど違いがなく、誤差の範囲で順位が変動する可能性はある。が、トップの[トヨタ自動車(7203)]は二位以下に倍以上の差をつけてその座を維持しており、「何はともかくまずトヨタ」という人が多いことがうかがえる。当アンケートが比較的投資経験が長く、投資に関して重視する点で「安定した利益成長」を挙げている人が多いことを考えると、同意できるものがある。

日経平均は1万8000円台を天井に、アメリカのサブプライムローンの問題が世界各地に飛び火して急落、春先に並ぶ急カーブを描く形で値が落ちている。しかも今後、さらに下落する可能性を秘めており、市場への不信感も高い。金価格連動投資信託の上場が行なわれ、金融商品取引法の施行を間近に控えるなど、市場をにぎわす材料は尽きることがない。今レポートの9月発表分(8月計測分)がどのような結果となるのか、今から気になるところではある。

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