国民年金は赤字、厚生年金は黒字が続く・2006年度収支決算発表

2007年08月13日 08:00

株式イメージ社会保険庁が発表した2006年度の厚生年金・国民年金の収支決算概要によると、2006年度においては収支上では厚生年金は1兆1021億円の黒字となり、一方で国民年金は1194億円の赤字となったことが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。既存の積立金の運用収益を加えて計算すると、厚生年金では2兆8103億円の黒字、国民年金では279億円の赤字となった。国民年金の赤字決算は2年ぶり、厚生年金の黒字決算は4年連続となる。

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厚生年金では積立金が2兆8330億円減少するなどで歳入が3兆743億円減少しているものの、歳出も3兆2092億円減少しており、積立金の運用収益を加えた結果として2兆8103億円の黒字となる。一方で国民年金は、歳入が2010億円減少する一方、歳出も1887億円減少し、結果として279億円の赤字となる。

積立金・時価ベース残高共に国民年金と厚生年金では、厚生年金が国民年金の10倍以上の規模を誇っており(時価ベース積立金残高の場合、国民年金は9兆3828億円、厚生年金は139兆7509億円)、一概に同系列で比較するのは困難。またリリースにもあるように、単年度の収支決算結果から両年金の評価を行うのはあまり好ましくない。毎月行なわれる実力テストの一か月分だけを抽出し、その子どもの成績をすべて判断するのは困難であるのと同じ理由(受験などの特殊事情はともかく)。

とはいえ、国民年金・厚生年金の現状を知るよい材料の一つになるには違いないだろう。

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