ロケット大好きな素人作のロケット、1830メートルの高さまで到達!

2007年08月28日 08:00

「Corpulent Stump」イメージ【DailyMail】などが報じたところによると、アマチュアロケットファンRichard Brown氏が作成したロケット「Corpulent Stump」が8月26日無事に発射され、5998フィート(約1830メートル)の高度に達した。Kelburn Castleで開催された【「国際ロケット週間(The International Rocket Week)」】におけるメインイベントで打ち上げられたもの。

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記事によるとこのロケットの制作者Richard Brown氏(39)はIT関係の技術者。自分でこのロケット「Corpulent Stump」を設計し組み立てたという。サイズは12.5フィート(3.8メートル)、重さは約50キログラム。完成までに4000ポンド(93万円)がかかり、さらに発射費用として650ポンド(15万円)がかかった。本来は8月25日に打ち上げられる予定だったが、天候が悪く1日延期されたのこと。

ロケットは発射直後の1秒で時速160キロにまで加速。最終的には時速750キロにまで加速。3.2キロ先まで飛んで1分間ほどのロケット飛行を終えたという(DailyMailでは「1秒間で100ポンド(2万3200円)が費やされた」と表記している)。ロケット推進を終えた「Corpulent Stump」号はパラシュートシステムが作動して軟着陸し、多少の破損はあったものの無事に回収された(1000ポンド(23万円)ほどの価値がある、と表記されている)。もちろん事前に、付近の空港などから航空管制に関する許可を得ている。

「国際ロケット週間(The International Rocket Week)」側ではこのロケット打ち上げについて「完全に成功だった」「回収されたこのロケットを来年の大会に展示したい」とコメントしている。

打ち上げられる素人ロケット「Corpulent Stump」
打ち上げられる素人ロケット「Corpulent Stump」

Richard Brown氏は今回の打ち上げについて「いや、本当にお金を浪費しているようなものなんだけど、やっぱりロケット打ち上げは大好きなんだよ(Yes, it really is like burning money - but I love it)」と語り、無類のロケット野郎ぶりをアピール。「このロケットはイギリス国内で、アマチュアが発射したもっとも強力なロケットだよ」と胸を張っていたという。

氏が「ロケット野郎」になったきっかけは、3年前に小さなロケットの模型をプレゼントされたことだという。そして「アマチュア最強のロケット」の打ち上げに成功した今、「もっと大きくて強力で格好よいロケットを組み立てたい」と抱負を述べている。

日本でも右にあるように、ペットボトルや小型模型タイプのロケットを水圧などで飛ばす「ロケット打ち上げ」が、子どもたちの間で流行っている。これらは安価で材料が入手でき、場所を確保してしっかりと創り上げれば、飛距離は約100メートル、高度は50メートルほどにまで達するという。

視界に映るのに手が届かない、月や星などの天体は、多くの人にとって憧れの場所である。そこを目指すために飛び立つロケットに、少なからぬロマンを抱くものもいる。日本の水圧ロケットも、Richard Brown氏も、同じ「ロケット野郎」な人たちの想いを乗せ、空を舞ったのだろう。


(最終更新:2013/09/08)

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