妻に言われて夫が傷つくセリフトップテン、第一位は「うちにはお金がない」

2007年07月16日 12:00

夫婦喧嘩イメージ日経新聞の週末版、日経プラス1に7月7日掲載されていたランキングによると、「夫の立場から妻に言われてムッとした一言」の第一位には「うちにはお金がない」「生活費が足りないわ」がついた。ただ単純に「金銭的な問題」からの指摘を理由としているのではなく、指摘の奥底にある真意とやるせなさに反感を持つようである。

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このランキングは20代以上の既婚男性に対して6月中旬インターネットを介して行われたもので、42の選択肢の中から複数回答で選ぶ方式で集計されたもの。1030人の回答のうち有効投票数は766人。「ムッとした言葉はない」と回答した男性は254人いたという。

元記事では15位まで掲載されているがそのうち上位十位は次のようになる。

1位……「うちにはお金がない」「生活費が足りないわ」(274票)
2位……「あたなはいつもそうなんだから」(220票)
3位……「おなかが出てきたわね」(203票)
4位……「何回言っても同じ間違いをするのね」(192票)
5位……「私だって忙しいの」(179票)
6位……「同じことを何度も聞かないで」(160票)
7位……「あなたの○○」はくさいわ(159票)
8位……「どうせあなたには分からない」(157票)
9位……「あなたの親(親戚など)は○○ね」(148票)
10位……「主婦は休みなしなのに」(129票)


何気ないセリフのように見えるが、シーンによっては受け手側にしてみれば色々と傷つくものが多い。悪気のない一言でも、相手を傷つけることがある。気をつけた方がいいというわけだ。

例えばトップの「うちにはお金が無い」「生活費が足りないわ」などは、家計簿をチェックしていて何気なく口から出たり、飲みに行くと夫が言ったときにちょっとうらやましく思う、あるいは「こちらも色々と切り詰めているのに」という考えからつい言葉にしてしまう、という状況で良く見られるセリフだろう。

しかしこのセリフを投げかけられた側にしてみれば、反論の余地はない。例えば「チャックが開いてるわよ」「歯を磨いたら」というセリフなら、その場で対処することはできる。しかし「お金がない、生活費が足りない」という現実を妻から投げかけられた場合、夫側はよほど浪費グセを持っていたりまともに仕事をしていない場合は別として、「お金がないから幸せじゃないのか? でも今ですら精一杯やっているというのにこれ以上どうすりゃいいんだ」という、「改まった否定的な現状認識をさせられ」るのと共に「分かっていてもどうしようもない、反論のしようもない場に追い詰められて」しまう。ムッとしてしまうのも当然といえよう。

また、第二位の「いつもそう」などのように、自分の価値観(人によっては存在意義や個人そのものに等しい場合もある)を妻に否定された場合も、怒りゲージは大きくなる。通常なら受け入れるようなアドバイスでも感情論が前面に出て、自分の価値観を否定されるとついムッとなって反発したくなるもの。これは夫婦間に限らず対人関係全般に関しての共通事項である。

上位十位に挙げられている反発されやすいセリフに共通しているのは、第二位のところで説明したような価値観の否定など、「感情が前面に押し出されている」こと。よほど夫側に否がある場合なら話は別だが、そうでない場合にはついけんか腰になってしまう(時には夫側に否があっても感情的な対応をする人もいるが……)。理路整然と説明をした上で、相手側にすべてを放り投げるのではなく、夫婦だからこそ「一緒にやっていきましょうよ」と手を差し伸べるような形でアプローチすれば、あるいはすっきりとした返事を得られるかもしれない。

もっとも第九位の「夫側の親族に関する愚痴」は夫にとってはほぼ100%「手の打ちようがない」ウィークポイントであると同時に、大切に思っている重要ポイントとなりうるだけに、注意が必要になる。夫婦であっても血はつながっていない。場合によっては血のつながりのある両親や兄弟、親戚に対する誹謗中傷と受け止め、妻に対するそれ以上に、そして身内である妻からのセリフだからこそ余計に怒りゲージが増える可能性はある。

言葉のキャッチボールやあるいは夫婦喧嘩を通じて、より一層仲がよくなる場合もある。どちらにしても色々な場を踏んで経験を重ね、乗り越えていくところは乗り越える必要があることには違いない。下手なセリフ回しでいらぬ苦労をかけず、ソフトランディングのスタイルで両者の壁をつき壊していければそれにこしたことはないだろう。

ちなみに同時に行われた「夫が妻にいわれて嬉しかった一言」のランキングではトップ5が「ありがとう」「いつもご苦労さま・お疲れさま」「いってらっしゃい」「さすが!」「早く帰ってきてね」というシンプルで、分かりやすい言葉ばかりだった。……お分かりかな、全国の主婦の諸姉。男性諸氏は思った以上に単純明快な、そして愛らしい生き物でもあるのだよ(笑)。

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