マンガ評価共有サイト「マンガぽーる」登場

2007年07月11日 06:30

マンガぽーるイメージ【ウェブスミス】では現在アマゾンジャパンのマンガ本を対象にした、マンガ備忘録的評価共有サイトマンガぽーるを運営している。マンガへの投票を5段階評価で受け付けており、そのデータを元にした年齢層や性別などによる属性別分類が可能となっている。

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「マンガぽーる」ではユーザー登録時に自分の生まれた年代と性別を求められるが、それが属性判別用のパラメータとして記憶される。ログインしたあとに各マンガの評価投票に参加することで、そのデータを元に自分専用の「オススメリスト」が作成される。

またランキングではログインをしなくても総合のランキング以外に性別・得票数別・年齢層別に、全期間・過去一か月間と設定期間を変えながら閲覧できるが、ログインすると「自分の属性(年齢・性別)に近い人気ランキング」を見ることができる。つまり、ユーザー自身と同年齢層・同性別の人たちがどのようなマンガに興味があるのかについて知ることができる。

トップページのランキング表示では総合の他に、自分の属性データに近い利用者によるものが表示される。
トップページのランキング表示では総合の他に、自分の属性データに近い利用者によるものが表示される。
各書籍(シリーズ単位)で自分が何巻まで購入しているかを入力しておけば、ダブりのリスクも防げる。
各書籍(シリーズ単位)で自分が何巻まで購入しているかを入力しておけば、ダブりのリスクも防げる。

アマゾン本家でも自分が購入したりクリックした(つまり興味がある)商品に関連したり「その商品を買った人が購入した別の商品」についてオススメしてくる機能がある。これは「その商品に注目している」という観点でシステム側が、類似属性を持つ他のユーザーのデータを参照して「この商品に興味がある人は、別のこういった商品にも興味を持っている可能性が高い」と判断して推奨してくるわけだ。

「余計なお世話だ」と苦笑いさせられる場面もある一方で、案外ツボをついてくる推奨も多く、購入意欲を発起させられる場合も少なくない。「マンガぽーる」ではこの「属性」について年齢や性別で検証してみようという意図のもと、アマゾンジャパン登録のマンガ本を集約したサイトであるといえる。

また「マンガぽーる」ではある特定のマンガについて「このマンガを高評価した人が他にどのようなマンガを高評価しているのか」が分かる。高評価=好かれている、人気がある、読まれているということだから、たとえば「自分は『銀魂』が好きなんだが、自分と同じように『銀魂』好きな人はどんな本を好んで読んでいるのかな」という、同じ趣味趣向を持つ人たちによる不特定多数のオススメの声を聞くことができる。

各タイトルではそれぞれの属性別の評価の違いや、そのタイトルを高評価している人が他にどのようなタイトルを高く評価しているかの一覧も表示される(右側)。自分と同じ好みを持つ人が他にどのような本を好んでいるかが分かる。
各タイトルではそれぞれの属性別の評価の違いや、そのタイトルを高評価している人が他にどのようなタイトルを高く評価しているかの一覧も表示される(右側)。自分と同じ好みを持つ人が他にどのような本を好んでいるかが分かる。

不特定多数の利用者の参加によってデータが蓄積され、それがコンテンツそのものの精度や価値を高めていくという「Web2.0」的な趣向のサイトであり、データがまとまっているマンガでは非常に興味深いデータを得ることができる。またユーザー登録していれば、備忘録として「読みたいリスト」を作ったり、何巻まで読んだかをメモしておくことも可能で、シリーズものの読み忘れや読みそこないを防ぐことも可能だ。

例えば「ある作品を高評価している人が他にどんな作品を高評価しているか」の一覧では現在全体的な属性からの抽出でしかない。これがログインしていると自分の属性に近い層の一覧、つまり「ある作品を高評価している”自分と似通った属性(年齢層・性別)の”人が他にどんな作品を高評価しているか」を表示できるようになれば、もっと有益なデータを利用者に提供できるだろう(さらに属性別を任意に選択表示できればさらに面白いことになるかもしれない)。

また、趣味趣向という意味ではマンガ以外にゲームの分野でも、このような属性別の投票とデータ収集、そのデータを元にした分類や分析が役立つものと思われる。「ゲームぽーる」なるものがあっても不思議ではないし、ニーズも多いかもしれない。

アマゾンのAWSシステムを利用した類似情報共有型ウェブサービスとしては過去に紹介した【コミックダッシュ】が知られている。現在は登録書籍データの絶対数も少なく、「まだまだ」感は否めない。が、類似サービスと切磋琢磨し、役立つシステムはどんどん参考にして導入しながら属性別投票データの集約という独自性を活かし、確固たる地位を獲得してほしいものだ。

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