「会議や打ち合わせ中のメール操作は不愉快」9割を超す

2007年07月01日 12:00

電子メールイメージ携帯電話やパソコンを使った電子メールは、今やプライベート・ビジネスを問わず意思疎通ツールとして欠かせないものとなった。それではマナーとして、ビジネスのシーンにおけるメールの送受信はどのように見られているのだろうか。【Japan.Internet.Com】などが調査した結果によると、社内会議中や取引先との打ち合わせ中におけるパソコン・携帯電話での電子メールの送受信は約9割が「好ましくない」と思われていることが明らかになった。

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今調査は20代から60代までの男女330人を対象にしたもので、地域別では東海・近畿地方からの回答がやや多め(合わせて75.7%)。調査母数がやや少なめなので、結果には世間一般の実情とは多少のぶれが生じている可能性を考慮する必要がある。

社内でも社外でも会議中のメール操作は厳禁

社内の会議中、つまり「仕事上の身内」での会議と、取引先との会議それぞれのシーンにおいて、同僚や部下がパソコンや携帯電話を使ってメールをしているのを見かけた場合、どう思うかという問いへの回答は次のようになった。なお上司が対象に含まれていないのは、上司がメールをしていた場合「仕方ないのでは」という意識が働くため正確なデータが取れなくなるかもしれないとの配慮からだという。

社内会議中に電子メールをしていた同僚・部下をどう思うか。
社内会議中に電子メールをしていた同僚・部下をどう思うか。
取引先との打ち合わせ中に電子メールをしていた同僚・部下をどう思うか。
取引先との打ち合わせ中に電子メールをしていた同僚・部下をどう思うか。

結果としては当然ながら否定的な意見が多かった。特に社内という身内での会議より、大切なビジネスの相手である取引先との会議における意見が厳しい。「非常に好ましくない」「あまり好ましくない」をあわせた否定的意見は両方とも約9割(それでも取引先の方が多い)だが、「非常に」の割合は「取引先との会議」の方が多く、それだけで7割を超えている。

携帯やパソコン(状況的にサブノートなどで、だろう)で電子メールを会議中に行うという行為は、本人にしてみれば「緊急な、ビジネス的なもの」なのかもしれないが、第三者から見ればそのメールが仕事のものかプライベートのものかまでは判断できない。少なくとも「目の前の会議に注力していない」のは確かであるし、さらには「会議中に遊び、プライベートのメールをしているな」と思われても仕方が無い。いわば会議中に新聞や漫画を読んでいるのと同じように見られているわけで、「問題がある」と思われても当然だろう。

ビジネスメールは受け取ってから一日以内に返信すべし

■メール受信からどれくらいで返信?
・受け取ってすぐに……16.7%
・1時間以内……25.8%
・2~3時間以内……22.1%
・6時間以内……7.3%
・12時間以内……4.2%
・24時間以内……10.6%

それでは実際に、メールを受け取ってからどのくらいの時間で返信しているのか。電話や電報、直接の来訪ではないからそれほど急ぎではないはずなのだが、それでも「一時間以内」と回答した人は25.8%にのぼり、「2~3時間以内」が22.1%など、以下右の表のようになったという。あわせると、9割近い86.7%が24時間以内に返信しているとのこと。

お客に対する電子メール上のビジネスマナーとして「メールを受信したら遅くとも一日以内に返事を出さないと、相手は不信感を持つ。早ければ早いほど良い」という話がある。逆の立場で考えてみれば、例えば商品の問い合わせをした時にその日のうちに返事のメールが来れば「対応が早いな」と好感触を持つことを考えると、この説の説得力の高さが分かるというもの(仮に三日待っても返事が来ないと「不親切な店だ」と思うことだろう)。

この「1日以内(当日中、と表現される場合もある)」は深く浸透しているので、そのタイムリミット内に返事を出さねば、と多くの人が考えているに違いない。実際には相手の質問に一日内で回答を出すことが難しい場合も多いが、そのような状況でもとりあえず「受信しました。回答が分かり次第追ってご連絡を」云々などとし、誠実に対応していることを相手に示す必要があるのだろう。

メールを送信してから
三日以内に返事が来なければ
8割が「もう来ない」と判断する。

実際にアンケートの結果では「この期間返信がこなければ、返信には期待できない」というタイムリミットについてたずねたところ、「一日」と回答したのは22.1%に過ぎず、「二日」が30.9%、「三日」が27.9%などとなっている(詳細は元記事参照のこと)。三日待てる人は一日も二日も待てることを考えると、二日経過した時点で過半数の人が「もう返事は来ないな」と脱落してしまう。三日経過したらその数は8割にも及ぶ。メールの受け手はいつでも送り手にもなりうることを考えると、自分の「一日以内に返事を出す」という経験を元に、「二日、三日くらいは待ってもいいかな」と考えているのだろう。


電子メールは携帯電話でもパソコンでも、電話や直接の来訪と違い相手の事情を察し、時間を拘束しないというメリットがある(受け手はいつ読んでも良い)。しかしフトコロに収まる携帯電話の特性や、さまざまな書類ファイルを添付できる便利さなどから、今や電話同様に「すぐに返事ができるもの」と誤認されている雰囲気がある。

実際当方(不破)も相当前の話になるが、何度と無く「○時間前に出したメールの返事がないがどうしたんだ」と叱責された経験を持つ。百歩譲って手元に置かれてすぐに受信が確認できる携帯電話ならともかく、パソコンの電子メールを10分おきにチェックしているほど酔狂な習性は持ち合わせていないのだが、相手側にすれば「送ったメールはすぐに読まれるもの」という認識があったようだ。すぐに着信できる携帯電話か電話で確認すればよいのに、今から考えれば理不尽な話ではある。

会議中にメールのやり取りはしない、というのはビジネスマナーとしては必要不可欠なのには違いない。一方、本当に「早急に必要」ならば、メールで送った後に確認の電話をすればよいだけの話。送ったメールの返事をすぐにしてもらいたいという過度な期待は、多少なりとも差し控えた方がよいのかもしれない。

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