ウェブサイトを持つ企業は8割以上、でもログ解析まで行っているのは半数以下

2007年07月10日 08:00

インターネットイメージ【Japan.Internet.com】などの調査によると、民間企業の8割以上が自社企業サイトを運営し、そのうちの半数近くがログ解析を実施していることが明らかになった。自社の顔としてウェブサイトを構築する考えが浸透しつつある一方で、ログ解析を行い今後の事業展開に有効に役立てようと考えている企業はまだまだ少ないことがうかがえる。

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「ログ解析」とは対象となるサイトに訪れたユーザーがどのような属性を持つかを調査し、分析するというもの。ウェブサイトが置かれているサーバー内部のアクセスデータ(ログ)を専用のツールなどで調べることで解析できる。当サイトでも毎月アクセスの月次報告の中で「利用されている検索エンジンの上位ランキング」や「アクセス数の変移」を公表しているが、それらもログ解析によるデータの一つ。

サイト内での読者の動きや属性を調べることで、ウェブサイトそのものの問題点を探り出し修正の材料として用いるなど、ウェブサイトの改善、しいては利用者の便益にもつながるため、ログ解析は非常に重要なウェブサイト運営の要素でもある。

今回の調査は民間企業に勤務する20代から60代までの男女330人を対象にしており、男女比は79.1対20.9。年齢別では30代と40代が最も多い。また、地域別では東海・近畿地域だけで8割近くを占めている(調査機関がJR東海エクスプレスサーチなため)。

勤務先企業で
ウェブサイトを運営
……82.4%

現在も民間企業に勤務している318人のうち、その企業でウェブサイトを運営していると答えたのは82.4%の262人となった。8割以上の企業がウェブサイトを運営している。その大多数は会社の概要や商品、業務内容などごく普通の「企業の顔」的な紹介サイトで255人。自社などの物品販売サイト、携帯向けサイト、コミュニティサイトなど実用的なサイトはごく少数となった。

一方、勤め先企業がウェブサイトを運営している262人に「そのウェブサイトのログ解析をしているか」と質問したところ、「分からない」が27.5%でもっとも多い意見となった。

企業のサイトでログ解析をしているか否か。
企業のサイトでログ解析をしているか否か。

「行っている」と答えた人は24.4%、「おそらく行っている(=自分は確認していない)」が22.9%。この二つの答えを合わせた47.3%が「企業のログ解析をしている(だろう)」という結果に落ち着いている。

といえ、「ログ解析そのものが何であるか分からない」と答えた人が6.5%いることや、「分からない」「恐らく行っている・行っていない」というように自社サイトのログ解析の有無について把握していない人が61.5%と6割以上も占めていることなど、ログ解析への認識・普及はまだ十分でないこともうかがえる。

ログ解析は単にデータを取得するだけではなく、そのデータが何を訴えているのかを読み取り、傾向としてまとめ、さらにその分析結果を元にどのような手を打つべきなのか改善案を提示できて初めて意味のあるものとなる(SEM(Search Engine Marketing)の一手段でもある)。

その解析には専門家や経験のある人の助けを必要としなければならない場合もあるが、よりよいサイトを創り、多くの利用者に役立つサービスを提供するためには、必要不可欠なプロセスに他ならない。今後はもっと多くの企業が「ログ解析」そのものと、その有効な活用をするべきだろう。

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