マクドナルドがカフェ業態に参入へ・8月末に15店舗展開から

2007年07月12日 08:00

コーヒーイメージ【日経新聞】が7月12日に伝えところによると、[マクドナルド(2702)] は今後【ドトールコーヒー(9952)】【スターバックスコーヒー(2712)】などが主事業としているカフェ事業に参入するという。8月末に首都圏を中心として小型の既存店を業務転換するなどして15店舗を開業し、半年から1年ほどのの採算性を検証、その後に本格参入するとのこと。

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今回の「カフェ事業への参入」はコーヒー豆の相場に左右されやすいという弱点はあるが、外食産業の中では成長性が高いカフェの需要を取り込むことで、既存の不採算小型店舗をてこ入れすると共に、全社的な収益力強化につなげる狙いがあるという。

マクドナルドが展開するカフェ事業店舗の名前は「マックカフェ」。8月29日から営業を開始。従来のマクドナルドで提供しているコーヒーはホットとアイスの2種類だけだったが、「マックカフェ」では他のカフェ専門店のように、カフェラテをはじめとした多種多彩なコーヒーを提供するという。それと共にやはりスタバやドトールのように軽食も手ごろな価格で提供する。また、最近マクドナルドが導入した地域価格差システムは最初から導入するとのこと。

マクドナルドのコーヒーについてはアメリカの消費者雑誌Consumer Reports magazineの3月号において「スタバやダンキンドーナツ、バーガーキングなど専門カフェよりも、マクドナルドのプレミアムローストコーヒーがうまい」という記事が掲載されて日本でも紹介され、色々と話題になった(【ニュースソース(英語)】)。この話が持ち上がったとき、多くの人が「言われてみれば確かにマクドナルドのコーヒーは価格にしては美味しい」という意見が多かったのが印象的。

マクドナルドから正式なリリースは現在まだ出ていないが(早ければ本日、遅くとも今週中には何らかの形でアクションがあるだろう)、正式な発表があればコーヒーや軽食のラインアップもあわせ、詳細が分かるに違いない。

マクドナルドの異業種進出といえば、1991年に店舗内で展開された「マックチャオ」がある。これは山田邦子のテレビCM「午後5時ごはん」のコピーで広められたもので、チャーハンにおかずの詰め合わせ(ハンバーグかカツがメインのもの)、それとなぜかアップルかポテトパイがセットになったものだった。価格が880円と高めで調理に時間がかかり、諸般の事情からすぐに消えてしまった。またそれとほぼ同時期にカレーも展開された経歴がある(他にもカラー基調を緑にした高級店舗的な展開も一部で実験的に行われたがこれもまもなく終了している)。

今回はすでに展開されている商品(コーヒーなど)の発展版であることや、店舗内ではなくて独自の店舗を設けること(でその業態にあった台所を用意できるため現場が混乱し調理で時間を浪費することがなくなる)など、これまでの実験的展開とは性質が異なる、しかも本腰を入れたものと思われる。

24時間営業店舗の拡大やメガマックのヒットなど、最近ようやく元気を取り戻してきたマクドナルド。今度はこのカフェ事業への試験参入でさらに波に乗ることができるのか、展開を注意深く、同時に期待しながら見ていきたいところだ。

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