親子のトレジャーハンター、農地で2億5000万円相当の海賊のお宝を発見

2007年07月20日 06:30

海賊イメージ【Daily Mail】が7月19日に伝えるところによると、金属探知機を用いてお宝探しをしている親子のアマチュア・トレジャーハンターによって発見されたバイキングの「宝物」が【大英博物館】で公開される。「宝物」は数百枚もの銀貨や銀製の装飾品などから成り、その価値は100万ポンド(2億5000万円)相当にもなるとし、専門家も「ここ150年の間にイギリスで発見されたバイキング関連の発掘物の中ではもっとも重要なものだ」と絶賛しているという。

スポンサードリンク

今回公開される「バイキングのお宝」は今年1月にノースヨークシャー(North Yorkshire)の農地でウィーラン(Whelan)親子によって発見された。親子は当局に連絡を入れ、そして大英博物館から専門家が派遣され調査が行われた。しかしそれが本物であるかどうかが確定できる今日まで、発見そのものが秘匿されていたという。

ヨークシャーの農地で発見されたバイキングの「お宝」。
ヨークシャーの農地で発見されたバイキングの「お宝」。

発見された「お宝」について、発見者であるウィーラン(Whelan)親子(父親60歳、息子35歳)はその価値の50%、地主が50%を手に入れると元記事では伝えている。

イギリスのマーがレッド・ホッジ(Margaret Hodge)文化大臣は今回の発見について「この発見はイギリスの歴史についてさまざまなことを教えてくれるでしょう」「バイキングへの歴史と理解を深めてくれる今回の発見という偉業を成し遂げたウィーラン親子の迅速で責任ある報告にあらためて感謝します」とコメントしている。

発見された「お宝」の内容は617枚の銀貨、完全な形の装飾品、インゴットなど。文化的にも当時の中世ヨーロッパにおける文化交流の多様性を実証する貴重な品であると述べている。特に9世紀のフランスで作られたと思われる、金箔がほどこされた銀のボール(うつわ)は非常に貴重で、専門家によれば元々礼拝のために使われていたものをバイキングが修道院から強引に手に入れたか、あるいは捧げものとして受け取ったと推測している。そしてこれらの宝物たちは鉛の宝箱に納められており、宝飾品たちの保存状態をよくしていたのだという。専門家はこれらの「お宝」が西暦927年前後にバイキングによって支配を受けていた時期に、この地の裕福なバイキングのリーダーによって埋められたと推測している。

大英博物館ではこれらのお宝を買い取り、展示する予定とのこと。

「大判小判がざっくざく」という童話があるが、まさに今回はそれが現実のものになったことになる。日本でも埋蔵金の伝説は数多く知られており、時々実際にそういった埋蔵金が発掘される話も耳にする。案外自宅の庭にも何か埋まっているかも……と考える人もいるに違いない。しかし庭にいくつもの穴を開けて何も見つからず、挙句の果てに後ろを振り向くとバイキングならぬ鬼の様相をした親(妻)がいた、などということがないように注意した方がよいだろう(笑)。


(c)2007 Associated Newspapers Ltd.

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ