塾で嬉しいことは「成績上昇」「友人に会えること」

2007年06月17日 12:00

塾イメージバンダイネットワークスは6月14日、小中学生を対象とした「塾」に関するアンケート調査結果を発表した。それによると、小中学生たちが塾通いで「嬉しい」と思うのは「成績が上がること」や「友人に会えること」が多数を占めていることが明らかになった。本来の目的である成績上昇以外に、コミュニケーションの場として「塾」をとらえていることが分かる(【発表リリース】)。

スポンサードリンク

今調査は5月25日から28日に、小中学生を中心に30万人以上の会員が参加する情報交換サイト【サークルリンク】内で行われたもので、有効回答数は904人分。集計数がやや少なめだが母体の性質から信頼度は高いものと思われる。

まずは大前提となる「塾に通っているか」という問いには全体では4割近くが「はい」と答えた。小中学生でも受験戦争で大変なことから多くの子どもが塾通いをしているイメージがあるが、全体的には6割以上が塾には通っていない。しかしやはり学年が上がるにつれて塾通いの割合は増えており、勉強が難しくなったり受験戦争の現実が間近に迫ると、塾通いを迫られる傾向にあるようだ。

アンケートでは塾で学ぶ教科や通う回数、塾での学習時間など、興味深い設問も数多くある。もっとも気になる「塾に通っていて何が一番嬉しいですか」という質問(複数回答、塾通いをしている子どものみ)の結果を見てみると、次のような結果が出た。

「塾に通っていて何が一番嬉しいですか」
「塾に通っていて何が一番嬉しいですか」

全体的には「成績が上がること」という塾の第一義的な目的が回答されているが、その一方で「学校以外で友達に会えること」「塾の先生が面白い」など、コミュニケーションの場として塾をとらえている子どもが多いのが分かる。学校生活以外で数少ない日常習慣で、一定時間を占める行動であるだけに、当然といえば当然なのだが。

学年別にみると、小学校中学年までは「学校以外で友達に会えること」がもっとも多かったのに対し高学年になると「成績が上がること」が上回るという結果が出ている。当初は「学校以外の友達との時間共有の場」という印象が強い塾も、学校の勉強が難しくなってきたり受験戦争を感じるにつれて、「成績が上がること」という現実感に沿った嬉しさを感じるようになることが分かる。

同アンケートでは高校受験という現実に直面することになる中学生のうち、塾通いをしている人が塾や学校以外でどれくらい勉強しているかという質問に対し、週3時間以下と週10時間以上が多いという「二極化」の傾向が出ているといった、面白い結果も出ている。それぞれの層に対し「受験はうまくいきましたか」という設問も後ほど用意したいくらいだが、それは性質上無理なようだ。

ともあれ、「学校通って塾行って、その上一日1時間以上自宅で勉強か。睡眠不足になるかもしれないし、自分の時間はどれくらいあるのだろうか」と心配したりもする。もっとも土日に集中して勉強していると考えれば、(塾通いでも)「一週間で10時間以上」というのも容易に達成できるだろう。

子どもにとっては義務教育と同レベルで「勉強する場所」と定義され生活に組み込まれている「塾」。子どものニーズを考えた上でカリキュラムを組んだり授業の編成をすることで、より質の高い講習が行えるだろうし、子どもにも(学力面でもそれ以外の面でも)プラスになるに違いない。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ