今日のご飯の食料自給率がすぐ分かる!「クッキング自給率」農水省が開発

2007年06月16日 19:30

クッキング自給率イメージ【農林水産省】は6月15日、入力した料理の材料について日本国内でどれだけまかなえているか、つまり食料自給率を計算してくれるソフト「クッキング自給率」を開発し、公表した(発表ページ)。身近な食事の自給率を知ることで、国民に自給率の大切さと向上への関心を高めてもらうのが狙い。

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今ソフト「クッキング自給率」で計算されるのは、カロリーベースの食料自給率。栄養成分は「五訂」こと五訂日本食品標準成分表を元にしている。国産食材を使うと当然自給率が通常寄り高めに算出されるが、これを農水省側では「国産食材へのこだわりを数値として表すことができる」とし、中食や外食産業における販売促進ツールとしても利用できるとしている。

使用されているデータは2005年度の食料需給表に基づくもの。また、「定食」の場合はメインメニューの他に「ごはん・みそ汁・きゅうりの漬物」の組み合わせ、ご飯は一杯150グラムが前提。ソフトの容量は3.16MB。ダウンロード後ダブルクリックすると解凍され、解凍後に出来たsetup.exeファイルをダブルクリックしてインストールを行う。

「ジャパン・コンテンツ・ショーケース」トップページ。
「ジャパン・コンテンツ・ショーケース」トップページ。
材料や調理方法などからメニューを確定し、食事に追加していく。
材料や調理方法などからメニューを確定し、食事に追加していく。

各メニューの材料の種類や分量、国産かどうかを変更することもできる。実際問題として食材レベルになると国産かどうか分からない状態で販売しており、消費者からでは判断しにくいのがこまりモノではあるが……。

試しに「カレーライス(ビーフシチューが無かったので代用)」「みそ汁」「ポテトサラダ」という、どこかで聞いたような組み合わせで判定。国産かどうかの具体的な値を変更していないのでそのままの自給率48%という値がでた。食材レベルで「これは国産」「これは海外産」と細かく入力すれば、平均自給率にプラマイした数字が出る。

オマケ的機能として、食事バランスや塩分量、脂質やたんぱく質も概算ではあるが表示される。栄養そのもののコントロール用ツールなどとしても使えうる。

実際にインストールして利用してみたが、初版にしてはそれなりによく出来ている。入力したメニューの食材一覧を表示し、細部(食材の内容や分量)の調整が出来るのもフレキシブルでよい。ただ、特にインターフェイスの面でまだまだ改良が必要な部分が見受けられる。例えば新規メニュー入力時に既存の組み込み済みメニュー一覧が表示できなかったり、食材やメニューの一部削除の取りやめ(アンドゥ)など、一般向けのツールと比べると使いにくさを感じる部分もある。特にフリーキーワードで食材やメニューが選択できないのはつらい。

また、データが全般的に入力不足なのも気になった。もちろんデータ入力コーナーで自前のデータを入れて新しいメニューを作ることもできるが、面倒くさいことに違いはない。

とはいえ、農水省側では意見を随時求めていることや、データ不足については今後アップデートを行う雰囲気を匂わせていることもあり、今後の展開に期待ができる。最終的には五訂そのもののレベルのデータ量と、ダウンロードタイプのソフトだけではなくウェブサービス上のツールとして提供され、さらに携帯電話からの閲覧もできるようなものになれば最強と思われる。

少なくとも簡単に入力でき、その場で食料に関する自給率を計算できるソフトが農水省から提供されただけでも評価すべきだろう。


■関連記事:
【メニューを入力すれば自給率が分かる! 農水省が献立自給率コーナーをサイトに設置】


(最終更新:2013/08/20)

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