ジャスダックのマーケットメーク方式、廃止の方向へ・日経報じる

2007年06月16日 19:30

株式イメージ【日経新聞】は6月16日、【ジャスダック証券取引所】が現在一部銘柄に対して実施しているマーケットメーク方式について、2009年までにこのシステムを廃止し、新しい方式を導入すると報じた。今件についてジャスダック側では何の発表も行っていない。

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マーケットメーク方式は「値付け方式」とも呼ばれ、参加している証券会社各社が該当銘柄についてそれぞれ売り買いの気配値を出し、投資家の注文に応じるという取引方法。世間一般に用いられるオークション(競売)方式に比べると株価の急激な変動を抑えられるなど、特に出来高の少ない銘柄にはメリットがあるとされている。また、この売買方法を「個性あるもの」とし、ジャスダックのセールスポイントともしているようだ。

その一方、仕組みそのものが複雑で売買しにくいことや、参加証券会社が出す売り買い値がばらばらで、特に個人投資家からは「表示されている売値より高値で指さないと買えないし、表示買値より安値で指さないと売れない」「売買手数料だけでなく中抜きで二重の手数料を取るのか」などの批判が相次いでいた。

今回の日経の報道によれば、証券会社側からも「専属担当者配置のコストが大きい」「現在の採用銘柄数が少なく、導入メリットがあまりない(現在214銘柄のみ、売買代金比率も今では全体の1割未満)」などの意見が出されていることや、新システムの開発費用を抑える関係で設計を大阪証券取引所と共通化するために、今回の「マーケットメーク方式廃止」決定となったという。

元記事では「新方式を導入する」とあるがこれが東証などのオークション方式と同じにして統一化に向かうのか、あるいは「新しい方式を考えてまたも独自色を打ち出すのか」、いずれになるのかは説明されていない。ただし「設計が大証と共通化」とあるので、大規模な新基軸は導入されないだろう。

ともあれ現状では不明な点があまりにも多すぎる。まずは月曜以降に行われると思われる、ジャスダック側の正式発表を待とう。とはいえ、特に「手数料の二重取り」などで非難を集めていたマーケットメーク方式が廃止するということにでもなれば、諸手をあげて賛成し、大喜びする投資家も少なくないと思われる。

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